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実プレイ時間:300分(インストは別途30-60分)
プレイ人数:1-4人
推奨プレイ人数:3人
お気に入り度:
お酒との相性:
ソロプレイ感があるためちょっと呑みながらでも
難易度:Lv.5
日本語化:不要(ボードとしては言語依存なし、職業カード一覧があれば可)
発売年:2016
ゲームデザイン:Uwe Rosenberg
想定価格:8000-11800円
ボードゲーム オーディンの祝祭 レビューやルール・感想です。
まえがき
皆様おなじみのアグリコラのウヴェ・ローゼンベルクの大作であり、2016年のエッセンシュピールの人気投票第一位。
感覚としては(アルルの丘+カヴェルナ)✕パッチーワク。
超重量級ボードゲーム(物理)。
モンバサがアクションの大地なら、こちらはアクションの大海原(バイキングだけに)へ飛び込む覚悟が必要です。
泳いでいると他プレイヤーがやっと見つかるというくらいのソロプレイ感があるのですが、実際は同じ海にいるので孤独感はありません。
根本的な戦略以外なら「このやり方はどう思う?」と聞くことが出来る程のゆるさがありますから、アクションとしてはソロプレイの傾向にありますが、それが=孤独、というわけではなく同じボードゲームを共有しているというポジティブなインタラクションがあります。
但しこれ程のアクション数とプレイ時間ですから、万人ウケというわけではないようです。
こういった醍醐味を理解することが出来る人、つまりは重ゲーをある程度こなしていなければ醍醐味を理解する、までに至らないですし、身内卓であれば良いのですが、全員が初めての人たちであるとインスト時には高いプロデュース能力が必要かもしれません。
価格は\11,180-
これを安いと見るか高いと見るかは、このボードゲームをどこまで探求するかによるかと思います。
しかしながら、やはりアグリゴラのウヴェ様です。
まるでそれを見透かしたかのような、このボードゲームに対しての依存性の高さ。
まさにこのボードゲームはゲーマーズを陶酔させる、魅惑のエッセンスが至る所に撒き散らされています。
このボードゲームをプレイしてそのフレグランスを少しでも嗅いでしまったゲーマーズの目つきたるや、血に飢えた亡者のような瞳で、寝る間も惜しまず再プレイを試みることでしょう。
テーマ
小さな集落がある。
彼らは豊富な技術や能力をどこへ向ければいいかと考えた。
それは今まで未開の地を侵攻することであると気付くには時間が掛からなかった。
自身の力を世界で試す、これは個人主義のイデオロギーの最初の前進であり、人類の最も大きな可能性を示唆していた。
単純に未開の地を侵攻するだけではなく、交易と植民、それによって獲得した技術を鍛錬することがヴァイキングの特徴である。
その大いなる可能性、そして後世へと導くヴァイキングのリーダーを決める。
この大海原では、何をやってもいいし、どの行動が正しいかなんて誰も分からない。
だからこそ、そこに不安を感じる者は誰一人居なかった。
出港の合図とともに、蜂蜜酒を天高く持ち上げた―
ここがおもしろい!
・ゲーマーズを魅了する程の膨大なアクション群とこのボードゲームへの探究心をそそる魅惑
・孤独感はなく、全員がボードゲームを共有しているというポジティブインタラクションの高さ
・自分のプレイスタイルにあったアクションを選択出来る愉しみ
インスト時に気をつけたいこと
これがちょっと多いのですよ・・・。なので重要なところだけ・・・。
・ショートプレイではなく7ラウンドプレイを強く推奨します
・2-3人が程よいプレイ人数だと思われます
・ルールが膨大で一度に全体像を理解するというのは困難です。
目的とアクションを一つずつ説明した上で、細かなルールを話したほうが良いと思われます。
また、他とのの関連性がかけ離れたアクションも多数あるので、質問は都度受け付けたほうが良いかもしれません。
・第一ラウンドはじっくり時間を設けましょう。急ず焦らず。
・初手番の職業カードの強弱はかなりはっきり分かれていますので、3枚もしくは5枚から1枚を引き抜くドラフト制にした方が良いかも
・山岳ボードは全てのスペースが空になった場合に取り除き、銀貨が残っている場合は取り除かない
・タイル配置時にはみ出す場合は置けません
・饗宴は同じ色を続けて配置はダメで、さらに赤色を横置きにしても良いものは一つまで
・ルールのエラッタが有りますのでホームページは必ずチェックしておきましょう
システム
今までに類を見ないほどの莫大なアクション群ですので、出来る限り記載したいのですが細かい部分は割愛させて下さい。あまりにもルールからかけ離れたものがあればそっとご指摘下さいませ。
初めに職業カードと武器カード、リソースを配ります。
得点源になるものは豊富にありますので、多岐にわたる戦略が考えられます。
基本的なシステムはワーカープレイスメントと個人ボードへのパズル的な配置です。
個人ボードへのパズル的な配置
このボードゲームの初めの目的は、様々なアクションを利用して肉やら宝石やらのタイルをゲットして個人ボードへ埋めていくことです。
手に入れたお金や食糧、工芸品やらのタイルを個人ボードに配置することで資源が増えたり、初めはマイナス点だった領地を隠すことで得点へとつなげます。
たくさんのアクションの中から自分に合わせた戦略でタイルをゲット、さらに島を開拓(得点源)してまた更に埋めていきながら得点を増やします。
こんな感じで物を手に入れると少しずつ埋まっていきます。
上の画像だと赤の蜂蜜酒を囲うことが出来ているので、ラウンド毎に蜂蜜酒がゲットできるようになります。
埋めてしまっているので分からないと思いますが、1,2の金マスを上手くX軸とY軸で隠れるように埋めることができれば3金が毎ラウンドもらえるようになります。
例えば上の画像の3金が隠れたときは必ずXY軸を埋めなければなりません。
つまり、3金が欲しければそれ以外が描かれたマスから埋めていく必要があります。
金を表すマス目が埋まらなければどこからタイル配置しても大丈夫です。
ワーカープレイスメントボード アクション
縦列でワーカーを配置する人数がそれぞれ異なります。
1個だけでアクションが発生するところ
2個でアクションが発生するところ
3個でアクションが発生するところ
4個でアクションが発生するところ
もちろん、手持ちのワーカーから4個を配置しなければなりませんので、その分アクションは強い。
そしてこのボードゲームでは全員が同じワーカー数しか持っていません。
つまり、アクションでワーカーが増えることはなく、ラウンド数に応じて同一の数のワーカーがそれぞれのプレイヤーに与えられて増えます。
3個でアクションが発生する箇所はそのアクションに+αで職業カードが引けます
4個でアクションが発生する箇所はそのアクションに+αで職業カードを実行出来ます
職業カードに枚数制限はなく、技術を習得していくイメージで良いかと思います。
横列でアクションの種類が決まります。
アクション
建物の建築と船の建造
リソースである木を利用して建物や船の建造を行います。
実はここへの配置以外にもアクションのカウントにカウントせず船はお金で購入可能です。
ドラゴン船や商業船を置く数には限りが有ります。
船の建造では商戦やドラゴン船が建造でき、市場への購入、狩りや捕鯨、新たな島の開拓へと繋がります。移住アクションで商船・ドラゴン船は得点になります。
船をガシガシと増やし、狩猟や捕鯨に専念してタイルで埋めていくスタイルですね。
狩り(狩猟・捕鯨)
狩りを行うためにはダイスを振ります。
ダイスはオレンジと青の2色があり、8面体と12面体があります。
置いたワーカーの数によってどのダイスになるかが決まります。
ダイスの目が動物の強さを表し3回振り直しが可能です。
狩猟の場合はその合計した数の武器等の道具が必要であり、持っていれば成功となり引き換えに対応したマスの肉等がもらえます。落とし穴などの罠は少し特殊です。
失敗しても弓か木がもらえるます。
そのため次回の狩猟アクションでは成功する確率が上がりますね。
鯨は強いので12面を使います。
捕鯨船が必ず一つは必要です。
ダイスを降る前に船の上に鉱石を置くことで船は強化されます(この鉱石は戻ってくることはありません)。船上にある鉱石1個ごとに出目を-1と計算します。
家畜市場・定期市(週市)
お金を支払うことで牛や羊、鮭やお肉を入手できます。
マス目が多い程個人ボードへの配置の面積が多くなるので、あとは形等を考慮して選びます。
牛や羊などの家畜は飼うことが出来ます。
生産
牛・羊を飼育している必要があります。モウモウメーメー。
ミルクを入手でき、等分で牛3でミルク3です。
あとは2金ではちみつ酒
羊 毛皮3匹まで、等分で羊毛と交換です。
羊や牛はコストが掛かる反面、他とのインタラクションが少なく、資源が勝手に増えていく(2匹居れば2ターンに1度身籠り1匹増えます)ので家畜戦略に手を付けるなら序盤で行いたいですね。
他プレイヤーと被る場合はなかなか厳しい選択になるかもしれません。
工芸品
素材やお金と交換で工芸品を作ることが可能です。
生地と毛皮で2金とローブがもらえたり、鉄を消費することによりやっとこマークが付いた世界にひとつだけの工芸品が先着順で手に入ります。
山岳と交易
山岳は→から対応した数分を入手出来ます。
入手する列は予め一つを指定しなければなりません。
後に行けば行くほどリソースの価値が上がります。
上の画像ですと手番の人は3個入手する場所に配置すれば石、鉄2金が手に入ります。
このあたりは早い者勝ちと、次の手番の人にうまく取らせないようにするジレンマですね。
↑マークは、左に記載されている数字の数分(1個もしくは2個まで等)の物品タイルを、↑の分(↑が2個記載されていれば2段階)だけランクアップさせます。
上位の変換として亜麻は亜麻布、石はルーンストーンとお金、木と鉄どっちかで宝箱と1金、木と石2 ルーンストーン、ワタでローブなど、いろいろですね。
ここのアクションでは、職業で方向性が決まっておらず、尚且つプレイヤーが3人以上の初手番であれば、ワーカー2個でプレイヤー1人毎に1木と1鉄の配置場所が安定している気がします。
航海
保持している緑色のタイルを裏返すことが出来ます。商業船等の船が必ず必要です。
また、手のマークは金貨を支払い2個までの工芸品の購入が可能です。
対応した船を持っていれば島を発見出来ます。
「この船のおかげで新たな島を発見した!」という雰囲気が良いですね!
購入するプレイヤーが一定期間居なければ、島上にお金が増えたりします。
ネイティブの方たちがせっせと蓄えたお金を一気にヴァイキングが強奪するイメージ・・・
襲撃 略奪 恐喝
この文字が並ぶとこわいです笑
バイキングの本領発揮!
剣マークが付いた数字以上をダイス+強化船+石+剣で出せばその剣マークが付いたタイルを獲得できます。
失敗した場合はワーカーが一体逃げてきます。かわいい。
1ワーカーの配置は鉄はカウントせず石と剣による数の判定です。
前述した通り、襲撃(ダイスを振る)前に鉄で船を強化できますが、1ワーカーではダメです。略奪は12面体を利用します。
恐喝はドラゴン船2つで無条件で貰えます。
この恐喝で得られるタイルが曲者なんですが、はみ出すタイルは置くことが出来ないルールが終盤かなり辛いのです。
移住と職業
移住
船を裏にして饗宴へ配置することで移住することが可能です。
安寧の地を見つけたのです。
この船は使えなくなりますが、得点になります。
但し、ラウンド数に応じて移住にはお金がかかるので気をつけなければなりません。
感覚として船を余らせてから4ラウンド目、5ラウンド目が一番得点に対しての費用対効果が高いと思いました。
職業
鉄、石等を利用して 金と職業カードを使えます。1-2枚出せるものや、1-4枚出せるものがあります。
ゲームの流れ
やっとゲームの流れです。
たくさん書いたあ。
全部で12フェーズです。7ラウンドでオーディンの祝祭は構成されています。
タイル配置のルールとしては、お金と鉄も置けて緑は隣接してはダメです。斜めはOK
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ヴァイキングたちの出発
前述しましたがこのボードゲームはワーカーが1人だけ抜きん出て増えるということはありません。
みんな平等に1ラウンドずつ増えていきます。
このフェーズではヴァイキングたちが航海へ出発するためにワーカーが増えます。
3ラウンド目だと8ワーカーまで使えますね。
当たり前なのですが、このワーカー数が非常に重要で、4ラウンド目までにある程度方向性を決めておかないと4ワーカー目で効力を発揮する場所が使いづらくなります。 -
収穫
決まった物資が支給されます。
1、2、4、6ラウンド目、合計4ラウンドでしか支給されません。 -
探検
島ボードが反転して新たな島が現れます。条件によっては2金が置かれます。
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武器カードの獲得
ランダムで必ず1枚もらえます。
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アクション
アクションの大海原へ出港!!
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スタートプレイヤー
スタートプレイヤーは最後までワーカーを残した人が次のラウンドのスタートプレイヤーになります。
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収入
個人ボードと島ボードで見えている金貨の数が手に入ります。
ちなみに島ボードや個人ボードへは金や鉄も代わりに配置することが可能です。 -
家畜の繁殖
家畜を2匹飼育している状態であればそのうち1匹が身籠ります。売らっ返すとちょっと太ってます。
但し、3枚でも4枚でも身ごもっていない家畜が居ても、内1匹しか身籠りません。
次ラウンドで子どもが増えます。 -
饗宴
ヴァイキングたちの饗宴です。盛大!!
オレンジと赤の食糧がのせられるますが、同色を続けて置くことは出来ません。
縦に配置してもOK。ここへはお金を置いても良いです。
船が置かれていればその分食糧は減ります。1食料足りなければマイナス3点。よっぽどじゃない限ピンチのときはお金を置いてしのぎます。
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ボーナス
個人ボードや島ボードで囲うことに成功した物資を手に入れることができます。
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山岳タイルの追加と更新
表向きの各山岳タイル上にある左端の建設資材を取り除き、ストッ
クに戻します。すべてのスペースが空になった場合、その山岳タイルを取り除きます。
これにより山岳タイルのリソースの早い者勝ちが加速します。 -
ヴァイキングたちの帰宅
ワーカーを戻します。みんなおつかれさまー!!書き終えたあああ!!笑
感想
まえがきにも書きましたがすごく平和的な感じがして、たしかにやることとしてはソロプレイ感は強めですが、同じボードゲームを愉しむことを共有している雰囲気があり孤独感はありません。
ダウンタイムも長めなのですが、その間個人ボードへのパズル配置を考えられますので(さすがウヴェ様、ここまで計られているのですか!!)気にもなりません。
ゲーマーズによるゲーマーズのためのゲーマーズボードゲームですね笑
今までのボードゲーム好きを魅了するものがここにあり、全てを注いで挑戦してみたい感覚が抑えられません。
さらに言えば、インタラクションが低ければその分ボードゲームとしての鮮度が浮き彫りになります。
アクション数がここまで多ければそんなことはないのですが、ある程度の鉄板行動は整えられてしまうので、このボードゲームは今が一番愉しい時期なのかもしれません。
いや、島ボードの拡張やら鮮度を保つためにいくらでも考えられるのが恐ろしい笑
このボードゲームの魅力は探求を深く追い求めることが出来るところにあります。
突き詰めたくなる魅惑のエッセンス配合。
とことん攻略し尽くしたい!!そんなボードゲームに出逢いたい!!
そんな方はもうプレイしない手はありませんね笑
オーディンの祝祭 攻略と戦略
未だワンプレイなので自身の備忘録として記載させて下さい。
このボードゲームは先ず島の拡大が効率的に得点へ繋げやすいです。
家畜戦略は序盤に徹底。
2ターン消費で、もちろん配置が限られているので他プレイヤーと被らないことが必須条件。
うまく機能すれば得点源へ強く結びつく。
アクションカードの強弱の偏りが本当に激しい。アクショを自由にいつでもプレイできるあのカードは強い笑 序盤で手に入れたらもはや・・・笑
基本的には個人ボードは全埋して、島は1-2がちょうど良いかもしれない。
ロングハウスは1枚は必ず抑えておき、移住は1-2枚は持っておきたい。
このとき移住は最長で5ラウンド目までに行い、後の船は略奪など自由に使う方が良いかも。
恐喝は序盤でこそ意味がある。
ここまで家畜+島+ロングハウス+移住、が整えばあとはアクションカードの引き運に頼っても良いかもしれません。
まーでも実践あるのみですね笑
その他
オーディンの祝祭 アクションボード補助シート
有志の方が便利アイテムを作成されてます!
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