新しい会場
2016年秋のゲームマーケットは東京ビッグサイト東7・8ホールで行われました。
来場者数は1万人との報道もあり、例年に比べ!!()!!参加人数は激増といえるでしょう。
東7・8ホールは2016年11月に竣工したばかりの会場であり、来場者数の増加を見込んでの会場の選定です。
新しい会場として空調・搬入の新設備、利用者の利便性を追求した拡張やトイレは鏡スペースも完備という充実ぶりです。
おそらく今後はこちらのホール部分を利用すると思われます。
今回7ホールと8ホールに分かれており、8ホールはTRPGとイートインがメインとして分けていたせいか8ホールの人数は極端に少なく、見渡しただけでも7ホールとの人口密度は大きく隔たりを感じました。
出展者数と時間の割合だけを考えれば、7ホールだけを見て8ホールは足を運ばずといったことが大いに有り得ます。
TRPGのきっかけとしてもゲームマーケットは機能していると思われますので、うまく調整する必要がありそうです。
朝の入場口が急遽変更されたりなどのゴタゴタがあったようですが、特にそれ以外のハプニングもなく、新しい会場としては充分な機能を満たしていたかと思います。
2016/12/19 ホール番号に誤りがございましたので修正致しました。
ゲームマーケット大賞の発表
2016年6月にボードゲームブログを運営されている「ふうか」さんが審査員に加わったのが記憶に新しいですね。
また、去年あったはずの「初心者を対象として」という大賞の選考基準が無くなったとして一部話題に挙がりました。
選考作品は下記の通りです。
- たのめナイン(するめデイズ)
- ちんあなごっこ(高天原)
- ビンジョー×コウジョー(すまいる120円工房)
- 幽霊島の殺人(楽々亭)
- 横濱紳商伝(OKAZU brand)
大賞は「ビンジョー x コージョー」のすまいる120円工房様でした!!
今回撮影も一苦労で、前には多くの取材陣(?)が押しかけていたため残念ながら中からの撮影が叶わず腕を伸ばして望遠撮影を試みました笑
行ったもん勝ちという雰囲気で、節操のない取材方法だったと感じざるを得ません。ぐぬぬ。
ゲームマーケット運営責任者から許可を取り、審査員長である草場純様のインタビューのアポイントを段階的に頂いたのにもかかわらず、突撃インタビューらしき人に横から入られる始末・・・まあきっと個人で事前にアポイントを入れていたのでしょう・・・たぶん・・・。
大規模なイベントとなったゲームマーケットですから、このあたりの交通整理がないといっそう混乱しそうです。それも良さなのかもしれませんが。
ゲムマ大賞の選考基準から初心者が外された?
そんな小言はさておき、今回草場純様にインタビューを依頼したのには訳があります。
前述しました「初心者を対象とした」を選考基準から外した、もしくは優先事項を下げたというのは本当か否かを確認したくウラを取りたかったのです。
結論から言うと事実です。
ただしそれは完全に外したというよりも、今後のボードゲームの発展を見越して優先事項を下げたということでした。
但し別に初心者を蔑ろにするというわけではなく、そのために次回からキッズ大賞やエキスパート大賞などをさらにこまかく細分化して選定をするということです。
このあたりについては草場様の番号も頂きましたので、詳細は次回にまとめていきたいと思います。
さてさて、ブース内は非常に広くとられており大変スムーズに移動することが出来ました。
前回は謎解きイベントとのバッティングもあり、会場はかなり詰まっていたのですが今回はそのようなことはなさそうです。
12時をすぎる頃には人気作は完売の状態になっています。
他にもチラホラとなくなりかけているボードゲームも。
ダイスロードレースも売れ行きは順調のようです!
コロッセオバトルは委託販売を開始する予定だそうです。
オインクゲームズのブース大きすぎい!!
ゲームマーケット大賞の優秀作の幽霊島の殺人!
可愛いケーキバイキング!友人も購入してました!
果実の収穫 〜THE FRUIT HARVEST〜
GALLERY OUCHI様
今回こちらの「果実の収穫 〜THE FRUIT HARVEST〜」がとてもおもしろかった。
コンポーネントにしろデザインにしろ、そしてもちろん中身も愉しめるボードゲームでした。
ドワっと盛り上がるというより、少し淡々とした感じのボードゲームですが、このデザインにぴったりで雰囲気に浸れます。
こちらに関しては後ほどレビューを書きたいと思います。
みんみん言いながら引く駆け引き!!笑えるので是非夏にもやりたい!!
個人的にもっと広まってほしい正体隠匿ゲーム「パナマ」靜岡からの参戦!
初出展で予約&早々の完売!こちらに関しては後ほどレビューできればと思います。
職人手作り!完売御礼「箱庭の国」
大ヒット「横暴編集長 」 ジャンクション様、トーテムポールのこころ
こちらもレビュー予定。
大ヒット!そして予約終了&完売おめでとうございます!!
素敵な笑顔で「ローマの力」
拡張がこれから発売される予定だそうですよ!!
今回狩歌の製作者さまに簡単なインタビューが取れました
―大評判の狩歌ですよね。
本当に、ナイスアイディアだと思うのですがどういった経緯で思いついたんですか?
お風呂の中とか、読書をしているときとか・・・
「サイゼのミラノ風ドリアを食べているときです」
初めはゲームマーケットに出店しようということだけを決めていて、何にするかは全く決まってなかったんです笑
没案がいくつかあって「これおもしろそうじゃん!」って、ちょうどサイゼのミラノ風ドリアを食べているときでした。
「そういえばゲームマーケットの出店を決めたのも秋葉原のサイゼリヤだったよね?」
「そうかも笑」
―つまり、ボードゲームを制作して評判を得るためにはサイゼリヤに行くことがベストということですね?
それがミラノ風ドリアになるか、はたまたイカスミパスタになるかはその人次第と・・・
「そうですね、私はたまたまミラノ風ドリアだったのですが、イカスミでも可能性は全然あります。とりあえずサイゼリヤに行ってください。」
―これ、社外秘になるくらいの重要なプロセスだと思うのですが、記事にしてしまって良いのでしょうか?
「やっぱり止めてもらっていいですか?」
―駄目です笑
カレー飲み亭!!「バグのごちそう」
残念ながら「お先にどーぞ」は再販ならず・・・
本体ならレビューさせて頂いた全員のブースに寄りたかったのですが間に合わずごめんなさい。そして製作者の皆様、おつかれさまでした。
海外ボードゲームYouTuberのD氏とお話
海外でボードゲームYouTuberとして「Board Game Review」の活躍をされているD氏と事前にコンタクトを取ることが出来ました。
日本に訪日していることをサプライズとしているために(実際は別の理由と思われる)名前を伏せることと、美味しい日本酒の店を紹介することを条件にインタビューに応じてくれました。
インタビュー形式にすると長くなるので要点だけをまとめます。
今回の訪日のきっかけは焼肉を先に早く食べることだという。
エッセンは国際的な祭りであり、5-6年前から飽和状態にある
この飽和状態とは2つの意味を指している。
一つは面白味がなくなってきた、それはつまり無名デザイナーの発掘が難しいことや、2つめの理由と重なるのはBloggerやレビュワー、僕みたいなYouTuberが日本を含めて激増し、情報に抜けがなく、重なることにある。「一つのボードゲームに対してあなたは10以上の記事や動画を見るかい?多くても2つか3つだ。」
そういった意味では日本のゲームマーケット市場は今盛り上がりの絶頂にある。
同人ボードゲームとしての制作者の優遇、つまり金を多く出さなくてそこまで大きく差別を受けない。そして美味しい焼肉を見つけたら焼く前のものをすぐに食べられる。「今、日本や中国、台湾のボードゲームは注目されている。クラウドファンディングによって世界的に広まってきたし、横濱新商伝なんかはそうだよね。日本に来て同人のボードゲームを見る価値はとても高いよ。」
ここで話を変えますが、皆さんはニコニコ動画をご存知でしょうか。
Ustreamやネットラジオの全盛期に「生放送」や「流れるコメント」を売りとして2006年頃に開始されました。
当時は素人を中心として、「素人なのにこんなことが出来るんだ!」、「無駄な努力をしていて愉しい」などそこには営利目的のプロが居らず趣味を追求した中の愉しさがあったと思います。
しかしながら現在は大規模な市場を掴むことにより、ニコニコ動画ランキングではデザインの美しさ、動画の完璧さが重視されており「素人臭さの愉しみ」というのは少なくなったようです。
この話をD氏にしたところ目を丸くして
「デザインが良ければ売れない、お金をかけなければ売れない、そんなボードゲーム即売会に僕は魅力を感じられない。【良さ】を失っちゃダメだ!そうならないように酒すごろくは頑張るべき。」と叱咤激励をいただきました笑
正直、一長一短ではあります。
日刊スポーツ様の記事でも自作ボードゲーム即売会として紹介されておりました。
同人とプロの区別、そもそも区別をする必要があるのかどうか。
これからのゲームマーケット
確かにD氏がおっしゃる通り、見つける・探すといったものがゲームマーケットの魅力であると思うのですが、それは選択出来る環境があってこそ。
無数の選択の中に自分の好みを見つけられればそれに越したことはないですし、さらにプロアマチュア問わず、ボードゲームの魅力を初心者の方に伝えることも重要です。
来場者数1万人、そしてゲームマーケット大賞の選考基準の改定。
ゲームマーケットの今後はどうなるか、次回の開催を愉しみにしたいと思います。
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