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総プレイ回数:1
実プレイ時間: 200分(インスト20分含まず)
プレイ人数:2-4
推奨プレイ人数 :3-4人
お気に入り度
お酒との相性:
日本語化:不要
発売年:2016/09/03
ゲームデザイン:Alexander Pfister
想定価格:5000-6000
補足:
ドイツ年間エキスパートゲーム大賞2016 推薦
アブルクセン等の受賞歴があるオーストリアゲーム賞フリーク部門賞
スイスゲーマーズ賞2位(1位はセブンワンダーデュエル)
ルーマニア年間ゲーム大賞ノミネート
ポルトガル年間ゲーム大賞2016 大賞
他受賞は下記BGGにて引用(重複有)
2016 Kennerspiel des Jahres Recommended
2016 International Gamers Award – General Strategy: Multi-player Winner
2016 International Gamers Award – General Strategy: Multi-player Nominee
2016 Gouden Ludo Nominee
2016 Goblin Magnifico Nominee
2016 Deutscher Spiele Preis Best Family/Adult Game Winner
2015 Meeples’ Choice Nominee
2015 Golden Geek Board Game of the Year Nominee
2015 Golden Geek Best Strategy Board Game Nominee
User Review
( votes)ボードゲーム 「モンバサ」のレビューやルール・感想です。
まえがき
ゲーマーズが投票で選ぶポルトガル年間ゲーム大賞2016に受賞。
しかも発表された翌日に日本語版が発売なんて、やりますねアークライトさん。
「そんなのおもしろいにきまってるじゃないですかー」とか言いながらプレイしてみました。
プレイ後、うーん自分の中のハードルを高くしてもすっごい面白い笑
なんか悔しい笑
メカニクスが豊富で分かりにくい?いやいやとんでもないですよ。
忽然と広がるアクションの大地で1人佇むって感じではなく、一つ一つのアクションにきちんと目標を持たせてくれる親切心があります。
メカニクスもとりあえず海の幸山の幸を全部混ぜましたぐちゃぐちゃ丼!豚肉マグロにいくらでござい!というわけでもなく、「海の幸山の幸ならとろろとめかぶ、主役はマグロの中落ちが合うよね」、と言った黒縁メガネの小洒落たカフェのオーナーが木製皿にさらっと出す感じで、きちんと食べ合わせを考慮した、ナイスコンビネーションなプレイが愉しめます。
中落ちは漬けにしてるんだ・・・芸が細かい・・・という感じ、かな笑
ここらへんはさすがアレクサンダー・プフィシュター。
スカイアイランド、ブルームサービスコンビの片割れのデザイナーです。
「プフィシュター・・・プフィシュター・・・プフィシュター・・・」
言いにくいけど声に出して覚えます笑
確かにゲーマーズ向けのボードゲームのために人は選びますが横濱紳商伝が好き!ロココ好き!って方ならもうマストバイ。面白いから。オススメですよ。だって5000円でこのプレイ感はコスパ◎ プエルトリコみたいな変なプレミアム価格で後悔してる人は今ですよいま。
長くなりましたが感想は後述します。
テーマ
植民地時代のアフリカでの物語。
未開拓のアフリカは特産物の宝庫、文字通り宝の山でした。
厳しい大地で育まれた、苦味と味わいがしっかりとしたコーヒー豆。
大量生産が可能で、しかも安価なのに濃厚で美味いバナナ。
タンザニアの豊富な雨の恵みと気温の高さが生み出した弾力性の高いコットン(綿)。
南アフリカではダイヤモンドが見つかり、「ユーカレ」や「スター・オブ・サウス・アフリカ」などの名前が付けられダイヤモンド市場に拍車が掛かります。
プレイヤーは開拓事業主となりこれらの特産物を用いて、この未開拓のアフリカ市場の活発化を図るため貿易を行います。
受注に必要な特産物が明記された貿易帳簿を手にして、アフリカの大地を駆け巡るのです。
しかし、この宝の山に参画した事業主は、もちろん、あなただけではありません。
アフリカの大地と宝の山は有限です。
そのため他プレイヤーが未だ手を付けていない土地の開拓を行い、そして特産物の入手を競います。
まっさらな土地を広く開拓していくことは並大抵のことではなく、かなりの費用を要するでしょう。
また、事業主同士の土地の権利争いが起き、エリアを独占しなければならないときもあります。
そうしてますます特産物等に対しての価値が上がるために、需要と供給を満たすそれらの動向にも注視する必要があります。
これら様々な要因を考慮し、アフリカの大地の発展に一番寄与したプレイヤーの勝利です!
多くの脚色が含まれていることは平常運転ということで笑
ここがおもしろい!
- アフリカの大地を開拓!という気分にさせてくれる雰囲気のメインボード
- 組み合わせの良い豊富なメカニクスを味わい尽くせる
- 戦略性が富んでいるので、あれもしたいこれもしたいがプレイしながら生まれてくる愉しさ
- 株価や手番コントロール等が独特のプレイ感を生み出してくれる
- エリアマジョリティが程よい疑似チーム戦を体験させてくれる
インスト時に気をつけたいこと
- インスト時というか、説明書の文字が細かく見づらいので覚悟を持って挑みましょう
- プレイ経験に応じて初見殺しがあるので、予め経験済の人と確認を取りスタピーをつけたりなどの簡単なハンディキャップを考えた方が良いかもしれません。
- 株価上昇時に利用できる追加アクションを忘れがちになります
- 帳簿の種類によって個人ボードに置けない場所(A帳簿は禁止等)があります
- 帳簿の達成条件が綿3,木箱(何でも)3の場合、木箱は1種類のみで組み合わせ不可(コーヒー1+バナナ2=3は不可)
システム
前述の通り、中身は完全な経済ゲームですね。
あまりにも膨大なルール群ですので、細かいところは割愛させて頂きます。ルールミス等はどうかご容赦を。
全7ラウンドプレイ。
勝利点に直結するのは
・現金 1金=1勝利点
・株式市場に比例した株券
・ダイヤモンド
・帳簿
以上の要素を得点化して累計が最も多いプレイヤーの勝利です。
モンバサのシステムで特に目を見張るものとしてはアクションへ移る前の準備フェイズの行動でしょうか。
ここが本当によく出来ていて面白い。
準備フェイズ→アクションフェイズと移行するのですが、プレイしたいアクションカードを手札から個人ボードの下に裏向きで三枚並べます。
初期はその個人ボードの上に三枚のアクションカードが並んでいます。
上下で6枚ありますね。
アクションフェイズではせーので下に並べたカード三枚をオープンしてそのオープンされたアクションカードを使います。
アクションカードを利用して使い終わったら、個人ボードの上にある3-5箇所ある山札の内どれかひとつの山札を選び手札に加えて、個人ボードの下にあるカード3枚をその並びでそのまま上に置きます(山札の一部になる)。
つまり、うまいこと下のアクションカードを並べないと、上に構築されていく山札は良い手札にならない場合があります。
プレイ進行中に上の山札が貯まると、手札が5枚になったりします。
初期では3枚のみ(つまり実質3アクション)しかセッティング出来ませんが、宝石や帳簿を多く習得することによって追加で2枚、合計5枚アクションカードをセッティングすることが出来るようになります。
目的の手番開始時にうまいこと必要なアクションカードが配置できるように、山札をコントロールする必要があります。
さて、オープンにしたアクションカードはスタートプレイヤーから1枚ずつプレイしていきます。
一枚プレイしたら次のプレイヤー、といった手番の巡り方ですね。
アクションは全部で5種類の中から、アクションカードに沿ったプレイを行います。
アクションカードのプレイ順序は3枚から左右問いません。お好きなカードからどうぞ。
アクションカードは使用したら使用済ということで裏向きにして次のプレイヤーの手番になります。
また、アクションはアクションカードだけでなくボーナスマーカーから選ぶことmp可能です。
利用する主なアクション
特産物カード
個人ボード下にあるアクションエリアから特産物の描かれたカードを1枚以上使用する
このときアクションエリアに綿1、綿3等の同種類が出ていた場合は必ず全て使用しなければいけません。
特産物カードに描かれている数値に対応したメインボード上の特産物を購入する(このとき購入した特産物カードは手札に入る)、もしくは株価カード等の新たなアクション
カードの購入、または対応した数値分の株価を上げる等を行います
アクションカードの入手はもちろん早い者勝ち。
早く入手出来れば安い価格で、しかも好きなものを選べます。
スタピーが有利なゲーム。
後述しますがだからこそスタピー権を獲得するアクションもあります。
スタピー権が取れるゲームは良いゲーム!笑
探索・開拓カード
4つのエリアから貿易駒所を増やしていきます。
開拓カードに対応したポイントの数値分を利用して、それぞれのエリア毎の貿易場駒(以下貿易駒)をメインボード上にあるエリアに配置することが出来ます。各エリアにはそれぞれ置くことで得られる効果がそれぞれあります。
一重線は1ポイント消費、二重線は2ポイントを消費してそのエリアに貿易駒を移動出来ます。さらに他の駒がそのエリアにある場合、もう1ポイントを支払って蹴散らします笑
貿易駒の排出量が株価に直結してまして、どういうことかと言えば、貿易駒が外に出ると貿易駒存在していた場所にコインの絵柄が見え隠れしています。
貿易駒は各4種類の会社毎にそれぞれあります
例えば、モンバサの貿易駒が一定数排出すると、コインが3つ現れます。
モンバサの株価×表示されているコインの合計枚数=勝利点
というような図式になりますので、株券を多く持っている会社の貿易駒をなるべく多く排出したいわけです。
しかしながら、エリアは限られておりまして。んむむ。
他の貿易駒があるところへポイントを消費して配置すると、その駒はもとあった会社へ戻されます。
つまり、戻された貿易駒によってコインが隠れてしまうのです。
なんということだ笑
帳簿カード
個人ボード右に配置された帳簿に対して行うアクションです。
配置された帳簿の条件が達成されていればインクマーカーをその分だけ一気に進めることが出来ます。
進んで最後に止まった帳簿のボーナスを受け取ることが出来ます。
但し、達成条件はオープンになっているアクションカードのみ。
帳簿は勝利点に直結しますし、アクションカードが拡張する要素にもなるのですが、先にこれを利用すると良いカードが市場からなくなる・・・かといって市場カードを獲得するとアクションカードが裏向きになるので当初予定していた帳簿が進む計画が狂う・・・というジレンマに悩まされます笑
仮にアクションカードが「綿×3」「コーヒー×1」「バナナ×2」としましょう。
置かれている帳簿が1「バナナ×1となんでも×1」、2「綿×2とバナナ2」、3「バナナ2×何でも×3」と置かれていれば3番目の「バナナ2×何でも×3」まで一気に進むことが出来ます。
ここで途中に「綿×3とコーヒ×2」がある場合は、条件が達成しないのでその手前の帳簿止まりですが、2金を支払うことでその本を裏向きにして条件未達成でも通過することが可能です。
ダイヤモンド商人
ダイヤモンド商人カードは個人ボード左下のダイヤをその数分のマスを進めることができます。
ボーナスマーカーで獲得した商人をプレイするときに、アクション時に表になっている他のダイヤモンド商人があれば追加でボーナスが得る場合があります。
ボーナスマーカー
こちらはアクションカードとは別にプレイが出来るマーカーを示しています。
アクションカードと同様にボーナスマーカーの数分だけボーナスマーカーに対応したアクションが可能です。
マーカーアクションは早い者勝ちです。
例えばマーカーアクションとしてバナナ、コーヒー、綿にそれぞれに対しての特産物マジョリティがあります。
そこへマーカーを置いた時、バナナならオープンになっているバナナの数が一番多いプレイヤーがその数に応じたボーナスを獲得します。
また、アクションカードとは別に次ラウンドで使用できる商人等の特殊カードの獲得や、次ラウンドのスタピー権の獲得等があります。
ボーナスマーカーは中盤以降に増えますので5枚のアクションカード+5個のボーナスマーカーで最大10アクションが可能となります。
アクションが出来なくなり、パスが続けばそのラウンドが終了です。
配点
以上のアクションとラウンドを繰り返し、個人ボードの帳簿トラックとダイヤモンドトラック、株価、お金を累計して最も多いプレイヤーの勝利です。
感想
陣取り、マジョリティ、カードドラフト、デッキ構築、拡大再生産、セットコレクション、そしてワーカープレイスメント。
ボードゲームのメカニクスを巧みに組み合わせた意欲作。
巧みに、というのはどのメカニクスもバランスよく調整されており、それらが自然と結び付いていくために煩雑なアクション群もキレイに整備されている印象を受けます。
各アクションカード、帳簿タイルもマークで可視化されているので一度のプレイで全体が分かるかと思います。
どのメカニクスに対してもダウンタイムを短縮するための要素があるために、これだけのアクション数にも関わらずプレイ時間は180分ちょっと。サクサク進んですっきり終わる。アクションが豊富なのに時短出来ている、この2つが両立するまでなかなかに考えられているルール作り。ストレスフリー、すっごい。
人によるとは思いますが、初めてのプレイ中でも途中から選択するアクションが収束していくので、ずっと意味不明なまま行うというのは少ないかなと思います。
勝利点は個人ボードには主な得点源が記載されていますので、こちらは増加はあっても減少はありませんので優劣は分かりやすい。
不確定要素としては株券にあるのですが、こちらはもともと貿易駒の排出量で変動しますので、とりあえず保留でいいかな笑
おそらく同点に近い細かい得点勝負になった場合はモロに株価が影響しますので、もうそこに注視すれば良いですし。
経済系は仕方ないのですが初プレイではどうしても経験者に勝つのは難しいかな。負けても楽しいのだけれど。初プレイでも定石は感じました。
また、戦略は的を絞って行動をしていったほうが吉。
だからこそ経験者が上手なのですが笑
モンバサの戦略・戦術についてはボードゲーム上のネタバレ要素になってしまいますのでAmazonリンク下に記載します。
全員が初プレイで2位でしたが、もう一度やりたい欲は非常に高い。
どうせやるなら全員が初プレイの環境が良いかもしれませんね。
度々ゲーマーズ向!ゲーマーズ向!と紹介されがち(というかアークライトさんの紹介文を見てそのまま引用したと思われる)ですが、非常に理解しやすい。肝心の日本語版ルールブックは文字サイズが小さく難解ですが・・・。
時間もインスト込みで200分ちょっとくらいかな。
プレイされた方なら分かると思いますが、ゲーマーズのいわゆるゴテゴテアクションの長時間プレイではありません。ゲーマーズケームの入門として一番にお薦めします。
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Amazonより安い価格(中古のボードゲームや新品等)で売っていることもある駿河屋もお薦めです。ホビー/グッズ販売 通販ショップの駿河屋
モンバサの戦略、戦術、定石についての考察
初プレイで投稿するのもあれですが、私個人の備忘録も兼ねて。
今回は3人プレイでしたが、4人プレイでも同様に初めはダイヤモンドに絞った戦略がベストですね。
帳簿を達成するにはアイテムカードが必要であり他者の介入が強い高インタラクション
さらに手札管理に対してのマネージメントと帳簿の入手を組み合わせないといけませんので、うまく決まれば良いですがそれまで高インタラクションをどう切り抜くか。
どちらかと言えばソロプレイ感が強いダイヤを進めたほうが効率的かつ、フィールドの場面に応じて柔軟に対応出来るかと思われます。
ダイヤモンドアクションカードが次回入手出来るようであればスタピー選手。
ダイヤモンド商人のアクションカードはモンバサにおいて死守すべきカード笑
後はマーカーでダイヤモンド商人を獲得、それを繰り返している間に自分の山札に応じた効率的な帳簿が入手できるようであればそちらへ。
貿易駒の移動はアクションをアクションとコストを支払う割にはさほど有用ではありません。確かに初手駒移動に対してはリターンがちょっぴり良いのですが、ちょっぴりです。
それなら初めから放置して漁夫の利を得る形で中盤から株価が上がる株券を獲得する方が、確実ですし良いと思われます。
あとはマーカーもそのあたりのタイミングで増やせれば良いですね。
帳簿に手を付けるタイミングの目安としては自身のアクションカードのスロットがダイヤを進めることによって4枚に増えたときでしょう。
そこから帳簿を進め始めて、帳簿でアクションカードが増えた瞬間にダイヤに戻れば良いと思います。
この時点でアクションカード5枚のセット、帳簿を進めやすくする準備が整ったと思います。
5枚のアクションの組み合わせて金銭を獲得しつつ、2金で帳簿を閉じて進むのも選択のひとつかもしれません。
さて、株価の便乗笑 ですが、ある程度モンバサ株が伸びているようであれば2位くらいでモンバサ株を取っておけばいいと思われます。
3人プレイ時でモンバサ株が伸びているようであれば最高ですね。
2(モンバサ)vs1(他社貿易駒)の構図になりますので、邪魔されるようであれば手を加えてあげる感じで笑
4人ですとどうしても最終局面で株の拮抗が行われると思いますし、トップでモンバサ株を伸ばすと他プレイヤーから邪険に扱われますので慎重に漁夫の利を得ましょう笑
備忘録として書き留めましたが、次回プレイ時に上記内容を再度考察してリプレイ記事を書こうと思います。-
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