アイル・オブ・スカイ(スカイ・アイランド) 族長から王へ (Isle of Skye:From Chieftain to King)のレビュー及び感想です。
2016年エキスパートゲーム大賞(灰色)ノミネート作品
※2016/07/18大賞がベルリンで決定されます。
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総プレイ回数:7回
実プレイ時間: 80分(インスト15分含まず)
プレイ人数:2-5人
推奨プレイ人数 :5人
おもしろい!呑んでても呑まなくても!
個人的にはすっきりとして爽やかなベルギー発祥のブーン・グースと合わせてやってみたい!
お気に入り度:
お酒との相性:
難易度:Lv.3
日本語化:不要
日本語和訳URL:BGG和訳
ゲームデザイン:アンドレアス・ペリカン 、アレクサンダー・フィスター
想定価格:5000-6000円
User Review
( vote)
テーマ
あなたはこのスカイアイランドを統治する部族です。
100年に1度、スカイアイランドが成す目標の領地が示されます。
他の部族と巧妙な駆け引きを成功させ、素敵な景観の領土を創っていきましょう。
最も多く交易を行った者、スカイアイランドの成す目標の領地近い者が、その世代のスカイアイランドの王となります。
素敵なスカイアイランドの領地を創りあげて下さい。
※少し酒すごろく風の脚色が含まれております笑
システム
ゲームごとに変わる目標の領地を目指して領地タイルを組み立てていきます。
タイルに値付けを行うことが出来るので、かなり巧妙な駆け引きが毎ターン生まれます。
このタイルのオークションシステムが本当におもしろい駆け引きになるのです!
スカイアイランドは5ラウンド6フェイズで進行します。
カルカソンヌのように、自国の領地の地形によって得点が得られますが、各ラウンド毎に得点源が変わります。
プレイヤーは長期的な視野と、その場にある不要な領地タイルを競りによって巧く活かすことを要求されます。
ラウンドの流れは下記の通りです。
1.お金を受け取る
2.領地タイルを3枚引く(ランダム)
3.タイルに値段付を行う
4.オークションによる領地タイルの売買
5.自国に領地タイルを配置
6.得点計算
3枚の領地タイルはランダムですが、そのタイルにはオークションが行われます。
ここでランダム要素がうまくゲームのバランスを担いつつ、おもしろいスパイスになっているのです。
オークションは秘密裏に下記のように行われます。
1.はじめにタイルを3枚引きます。
2.その中から今回オークションで使用する2枚を選びます(1枚を破棄します)
3.2枚に値付け(タイルごとにコインを置く)を行います(必ず1金以上値付けをしなければいけません)
4.値付けを終えたら一斉にオープンします(ここが一番楽しい笑)
スタートプレイヤーから順に売買が行われます。
ここで注意しなければならないのは
・オークションで値付けしたコインは買い取るときに使えないこと、
・値付けしたものが売残っていた場合、それを自分で買い取ること
・タイルが売られたらそのコインを購入フェイズで使用できること
以上、です。
もう本当にこの領地タイルの値付けが悩ましいのです笑
みんなしてあーでもないこーでもないを他の人の国を見て言いながら、オープンしたときに「それ破棄しちゃうのかあああ」とか「たっかっっいいい!!」とか笑
そのあとでみんな最初は黙々とタイルをつなぎあわせていくのです。
でもやっぱり「あーここで切れる」とか「おお!ピッタリ」とか笑
そして自国タイルに綺麗につなぎあわせて得点を得るのですが、このときが何とも言えない爽快感というか、こう、レゴを組み立てて出来たお城とかぬりえの完成とか、そんな感じの気持ちよさがあるのです。
最終局面では売買もより激しくなり、自国も広がります。
これが一気に下り坂を駆けていく感じがして最後まで飽きがない。
最後の得点源も最初の目標や途中の目標と重なりますから、より得点が膨らむように出来ています。
最後は自国を見てうっとりしつつ笑、最終計算をしてゲーム終了となります。
感想
いやーもうこれは傑作ですね!笑
2016/05/26現在執筆時点で2016年エキスパートゲーム大賞(灰色)にノミネートされるだけあります。大賞いくんじゃないかな??
自分だけの領地を作っていくたのしさがあるのにもかかわらず、オークションがあるのでソロプレイ感もなく、ずっと楽しめます。
そしてこの領地タイルのコンポーネントの美しさったらありません!笑
さらに領地タイルの目標は毎回変わるので中毒性も有り。
オークションの部分が多少どんぶり勘定的な要素を感じますが、細かく設定してしまうとプレイアビリティも下がりますし、そういったところはバリアントルールで捕捉というのもいいかと思われます。
アクションが複雑化してゆき、骨太なボードゲームが流行な中で、対人のコミュニケーションとルールの明確さを大切にしている。
ボードゲームとして原点に還るような愉しさがありました。
お薦めの一作です。
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