皆さん、一度はセミを捕まえた、もしくは近くで見たことはあるかと思います。
夏の風物詩ですよね。
5-7年土の中で過ごし、1-2週間の短命な生き物は、夏の大地に声を照らす。
ひぐらしなんて哀愁漂う感じで好きですし、ね、圭一くん。
という感じで今回は食虫会である「セミ会」に行ってきましたのでもう閲覧注意、というか苦手な人は閲覧しないで下さい。
都内某所の公園、17時よりセミ会は行われます。
大きなお友達(総勢30名程)が虫取り網を片手に、セミを探し始めるのです。
それはもう、自由研究だとか、そういう目では有りません。
獲物を狩る目、です。
もうセミを食料としか思っていません。
なんでしょうか、20代半ばの「あれ?最近吉祥寺で流行ってる服はこんな感じなんだ」系のお姉さんもいらっしゃり、キャッキャしています。
もちろん、キャッキャしてるのはセミを食べるわけでして。
「この子たち、おとなしいんですね」
「うん、腹割ってあるから」
「腹」
「そう、下半身割ってあるから鳴き声出せないんだ」
「」
セミよ、わたしゃあはじめてあんたらに同情したよ。
そうこうしているうちに成虫の捕獲時間を終え、次は幼虫の捕獲作業を開始します。
セミの幼虫は鳥に捕まえられないよう、夕方に地上に登り始めて、夜中に羽化を開始し、朝日とともに飛び立つのだそうです。
「こーれがまたうめーんだ」
「うまい」
「そう、蝉の幼虫は万人受けする旨さ」
「万人」
「もう美味しくってたまらないんだよ!」
私、初めて蝉の幼虫を捕まえました。
食べるために、おとなになってからセミの幼虫を捕まえるためになるとは思っておらず、「たすけてけろー・・・俺は5年の辛抱で羽化したいんだけろー・・・」と逃げていく幼虫を捕まえます。人間の業の深さよ・・・。
この日はセミ会初の成虫大漁であり、幼虫は少なめだったそうです。
「セミがいなくなったら私たちの責任だねー笑」
「ありえなくはなさそうですね・・・」
おねえさん、もう素敵な笑顔です笑
一同は片手にたくさんのセミとセミの幼虫を手に取り某料理室へと向かいます。
唐揚げ、素揚げ、カナッペ、薫製、さまざまな調理方法でセミたちの最後を迎えます。
揚げます!
カナッペ用下ごしらえ
今回は蜂の子も用意されておりました。これは美味しそう。
カナッペ用にトマトを切っていきます。
セミ達のてんぷりゃーです。
んん?良いに香りだ笑
台湾バッタ。どこから仕入れるのだろう。
幼虫たち
もはや食材
舞茸の天ぷら?ごぼうの天ぷら?
残念!セミの天ぷらです。
素揚げです。これは見た目にインパクトがありますね笑
昆虫たちを調理して出来上がった料理がこちら
蜂の子。しっとりとした食感が食パンに合います。
じんわりクリーミーで美味しい。そう、美味しい・・・。
こちらは台湾コオロギだったかな。
甲殻類を思わせる、エビの海塩を抜かした感じです。
サクサクとした触感が良く、エビやカニが好きな人はいけるかも。小エビに味付けをしたような感じで、エビよりも臭いが少なく普通に美味しいです。
スモークのセミの子用に煮立てています。
香ばしい。
すさまじい晩酌です。しかしどれも美味しい。
セミの成虫はカシューナッツの香りとほんのり樹木の蜜の甘さが漂います。
くせのないナッツ、という感じです。食感を感じてしまうとどうしてもアレですが、気にせず食べればけっこう美味しい。ビールに合います。
セミの幼虫は歯応えと肉厚のある、これまたナッツですが、セミより甘さが強いですね。
スモークは絶品!ああ、君たちは美味しく生まれてしまったのね・・・。
そもそも、土の中で5-7年も生きていたらそれは食べている物に影響するわけで、動く根菜といったところでしょうか。何よりクセのない自然食という感じで、虫、というところだけ捨てればこれほど良い食材はないのかもしれません。
いずれにせよ、美味しいは正義です。
昆虫食について熱く語って頂きました、左が主催者様です。
ご自身でこれは傑作!と昆虫食についてまとめて書かれた本が御座います。
ご興味があるかたは是非。栄養から歴史文化、料理方法まで、著作渾身の一作だそうです。
今回は昆虫食のプロの指導のもと、衛生面を十分に考慮したセミ会ですので、皆様はくれぐれもキャッチ&イートは自己責任でお願い致します。しないか笑
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