マーダーミステリー「約束の場所」の感想やレビュー、ネタバレを含まない事前アドバイス、マーダーミステリーの紹介です。
めちゃくちゃおもしろいですね。
マーダーミステリーは流行ります。確実に。
一般的にTRPGが流行らない理由としては、良くも悪くも自由度が高く、明確な目的がないことにありますが、こちらは既に決まっている「犯人を探す」、「物語を解き明かす」目的がはっきりとした対面型ゲームなので「謎解き」と同じレベルで流行りそうです。
今回はそんなマーダーミステリーとそれを利用したゲーム「約束の場所」をプレイしたのでレビューと紹介をしていこうと思います。
物語の内容についてのネタバレはありませんが、ルール改善の提案を含めて記載致します。また、本ゲームのルールにはゲーム開始前に参加者全員に説明がある「犯人の立ち振舞い」について踏まえた内容にも触れます。
完全にフラットな状態で楽しみたい方は「プレイアドバイス」以降の記述は避けて下さい。
マーダーミステリーとは
調べてみると日本や台湾などのアジアだけでなく、アメリカ、ヨーロッパ等でもミステリー小説を追体験する似たようなイベントとして世界的に流行の兆しを見せているようです。
特に現状では決まりきった表記・形式等はないので、酒すごろくの独自解釈を含めてお伝えします。
マーダーミステリーとはそれぞれに与えられた役割を演じつつ、真相を解明する対話型ゲームです。
各プレイヤーが演じるキャラクターにはタイムシフトがあり、これらの矛盾や疑問を密談・オープン対話を通じながら解決していきます。
タイムシフトには自分が演じるキャラクターが「いつ・どこで・だれと・何をしたか」が明確に記載されており、これらについて質問をされたら嘘をつくことは出来ません。
しかし、「話したくない」等の拒否は行うことは可能です。
また、物語にもよりますが特定の人物(例えば犯人のキャラ)は「嘘」をつくことが可能です。
「嘘」を言ってはいけないというルールの前提があるために、もし他のプレイヤーと話した内容に食い違いが生じたり、矛盾が生じた時点で疑いが掛かります。
約束の場所へ
「箱庭鉄道」「鋼鉄と火薬」などのボードゲームを手がける台湾メーカー「Moaideas Game Design」から発売されております。
このメーカーは個人的にかなり「推し」のメーカーであり、私個人としては外れがありません。
登場人物、プロローグの詳細はこちらを御覧ください。
http://gamemarket.jp/game/%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%83%80%e3%83%bc%e3%83%9f%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%aa%e3%83%bc%ef%bd%9e%e7%b4%84%e6%9d%9f%e3%81%ae%e5%a0%b4%e6%89%80%e3%81%b8%ef%bd%9e/
「約束の場所」は6人の登場人物から構成された物語で、殺人事件が題材です。
7人は旅行でとある場所へ向かうのですが、その翌日内1人が死体で発見されます。
真犯人を解き明かすかどうかがこのゲームの主たる目的となります。
登場人物は大学生でプロローグとして見て取れるように青春群像劇という内容になるかもしれません。
前述した通り、犯人は「嘘」をつけるので一筋縄にはいきません。
ゲームの流れについて
1.物語の導入
2.キャラクター選択
3.各キャラクターのシナリオの黙読(10分)
4.各キャラクターの自己紹介(10分)
5.調査(20分)
6.オープン会話や密談(30分)
7.オープン会話のみ(30分)
8.推理発表(無制限)
9.真犯人への投票
10.エンディング
見ての通り3時間は掛かるものとみて良いでしょう。
プレイアドバイス
以降の記事は物語に直接触れませんが、プレイ時に説明があるものが含んでおります。
「フラット」な状態で遊ぶためには以下は読まずに「感想」まで飛ばして下さい。
また、本ゲームの参加プレイヤーだけでなく購入者も対象としております。
参加プレイヤー
前述の通り犯人だけが「嘘」を言うことが可能です。
他全員は自分が起こした行動を伝えるのですが、その行動、時系列を考えて「誰がいつ何をしたか」を把握していく必要があります。
つまり、犯人は他プレイヤーに一つでも「矛盾」を生じてしまうとゲームのシステム上、犯人だということが確定するため取り返しがつきません。
このため、そういったスケジュール管理や膨大な情報を掴むのが苦手な方は犯人に向いておらず、ゲーム全体に大きく影響を及ぼします。
そのためオープンで参加者を募るよりも、仲間内である程度臨機応変に対応できるプレイヤーで参加した方が良いかもしれません。
はっきりと言ってしまえば、犯人次第でゲームの評価が変わるためです。
誰が犯人になっても良い状態が最高ですね。
GM
マーダーミステリー「約束の場所」はGM不要で遊べることが特徴の一つです。
しかし、実際はなかなか判断が難しい取引が多くなるため「経験者」が1人居ることを強くお薦め致します。
また、公開プロローグをご覧頂ければ分かるかと思いますが、物語をアシストする役割を担うキャラクターが居ります。
もし自信が購入者であり、他のプレイヤーを楽しむことを優先するのであれば、このキャラクターを選ぶことも一つの手かもしれません。
アイテム
アイテムに関しては特に「隠す」行為等については言及されておりませんが、誰が何の種類のアイテムを何枚持っているかを明確に示すことを推奨します。
これはゲーム性への関与となりますが、TRPGと異なり目的達成=ゲームエンドへの収束が要であり、「ヒントがこの部屋にない可能性もある」等の想像までを参加者に広げてしまうと収集がつかず「マーダーミステリー」の本質から遠ざかるような気が致します。
どんな人達と遊ぶか
演技が入ると面白いです。
出来なくとももちろん面白いのですが、やはり雰囲気が異なります。
舞台が大学生たちの旅行、ということですから20代-30代であるとさらに楽しそうでした。
物語と同じように、二人の女性が入ればさらに盛り上がることでしょう。
感想
マーダーミステリーはこれから謎解きブームと同様に流行ると思います。
各店にマーダーミステリーの専門店やら、コラボイベントやらが容易に想像できるくらいです。一つの謎を仲間とともに突き詰める、というのは非常に分かりやすく、まるで映画の中に飛び込んだような錯覚に陥ります。
これが面白くないはずがない笑
また、「約束の場所」はゲームとして非常に洗練しており、完成されたものと感じました。
先ず初めはぜひ機会があれば「約束の場所」をプレイしてみて下さい。
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