簡略化されたシステムが生み出した端麗なウォーゲーム。「シドマイヤーズ シヴィライゼーション ニュードーン:新たな夜明け」

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はじめに

私が今まで書いたボードゲームレビューで、一番情報を省かずにまとめ、質が高いのではと自負するレビューはシドマイヤーズ シヴィライゼーション:ボードゲームです。

ボードゲーム シヴィライゼーションのレビューやルール、拡張の説明、攻略や感想です。シビライゼーション ボードゲームは10時間を超える超大作であり再販を強く望まれた傑作です。

全てのルールとそれに動向するプレイ感想を細かく紐づけて、さらにほとんどキャラクターについての解釈と考察を加えました。あまりに膨大な記事量と、このボードゲーム自体が5時間以上の代物なので、閲覧数は多くありません笑

本作「シヴィライゼーション ニュードーン ボードゲーム」はこちらのボードゲームをより短時間で親しみやすくしたボードゲームと言えるでしょう。

プレイ時間もインストを除けば3時間以内ですし、やることも明確化されています。
ただ私にはちょっと物足りないと言うか、シドマイヤーズ シヴィライゼーションと比べると全くの別ゲーで、時間を短くする代わりに良いところを削いでしまったような印象を受けました。
プレイアビリティ向上の代償が大き過ぎないか??と思わずにいられません。

後程ルールに加筆修正を行うとして、今回はダイジェスト版としてレビューしていきます。

システム

3つの目標カード通りにワンダー等を建築して、自国を発展させつつ先に2つの目標カードを達成したプレイヤーの勝利です。
1つの目標カード内には2つの目標があり、いずれかを達成できれば勝利条件を満たします。

プレイボードの配置

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初めはプレイボードが3枚配られて世界を築いていきます。
1枚は貧しい土地、2枚目は裕福な土地、3枚目は自国の都市が記載されたボードです。
この3枚をプレイヤーが1枚ずつ出して交代を繰り返し、好きな順に置いていきます。

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各プレイヤーによる世界構築システムによって土地上の貧富の差をバランス良くしようとしているのですが、正直初回プレイ時では何が良いのかなんて区分けできるはずもなく、かと言って理論上は動けなくなり詰むこともあるのでナカナカキビシイです。
土地には国が築かれたものや資源がある土地などが様々ですが、一番需要なのはその土地のアクションのし易さです。

アクション

P3254552.JPG アクションはアクションカードを利用して行います。
1-5段階の土地があり、それぞれ1草原、2林、3森、4砂漠、5岩山と形成されています。
アクションを行う場合はそのアクションを行う対象物にいる場所が、そのアクションカードが示す数値以下に居る必要があります。

P3254571.JPG  CURRENCYカードが3森の位置にあり、幌馬車を移動させるとしましょう。
その幌馬車が砂漠にあればそのアクションカードは利用できず、森以下の土地に居れば移動できるといった具合です。

そのため先程伝えた裕福な土地、つまりアクションカードが実行しやすい土地などが存在します。

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アクションカードは使用した後に、一番後ろの草原に戻されます。

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その後は利用したカードをレベル1の土地に移動させ、その他のカードは次のレベルの土地へ繰り上がります。
つまり、アクションカードを利用することで他のアクションカードの使える土地の範囲や威力が上がるわけです。ぐるぐる回る擬似ロンデルみたいなイメージ。

最初に国を選ぶのですが、国を選べばこのアクションカードの最初の初期配置が記載されています。
また、自国があるのでそれらを固めることなど最初に何をすれば良いかはなんとなくアクションカードの初期配置で示唆されています。

アクションカードは技術レベルの歯車が上がれば、そのアクションカードに対応したさらに強力なアクションカードに交換することが出来ます。

技術レベルは消費せずに、次のレベルへ上がれば直ぐに交換が可能です

技術レベルがⅡであれば、Ⅰのカードをどれか1枚Ⅱへ変えられますし、ⅢになればⅠのカード1枚を即時Ⅲへ変更できます。

これにより移動力が増えたり、行えるアクションが増強されます。

アクションはカードの効果は主に5種類です。

1.技術ダイヤルを上げる
2.支配トークンを置く
3.幌馬車を移動させる
4.偉業などの建築物を建てる
5.攻撃する

このプロット方式により、誰が何をするか、出来るか、自分が何を行うか、行えるかが明確になり非常に楽になりました。

その反面、目的カードが勝利対象となり殆どが偉業の建築になるためにソロプレイ感が格段に増したような気がします。
システムの構成上、相手への攻撃を行うメリットよりも自国形成を進めた方が無駄が無さそうでシヴィライゼーション特有のバチバチとした感じは削ぎ落とされました。

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これは、蛮族が自国の都市や幌馬車、友好トークンを通るだけで破壊されるという超強化を受けたせいで自国の防衛を土地によってはしなければならない、という理由があります。

目標達成の一部である偉業カードは早いもの勝ちで数量が限定されています。
さらに偉業カードを達成させる資源もマップにあるもののみで再生産されません。

偉業での達成ではなくともそのカード内にある他の目標を達成すればOKのため、わざわざ戦争を持ちかけて相手から奪うメリットがあるかと言えばうーん。

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実は資源も技術を発展させれば(消費しないので最終的には全員がアクションカードを発展させている)代用が効きます。

戦争強化による手番損もありますから効率的に勝利も目指せる。

前作と比べて意図的に「そんなむやみやたら殴らなくとも良いよ」という優しさがほんのり感じます。
というか前作がもう戦争持ちかけないと勝てないと強いられ過ぎている。

あとは普通に殴ってる暇がない。

手番の損得計算を考え、相手のアクションを見つつ行動してさえいれば戦争しなくとも実際いけそうでした。戦争もダイス目で運否天賦ですし。

まあこれは好みの問題かもしれませんが、堅実に戦争に頼らず(持ちかけられず)に勝利できる方向が増えたのは好印象。

・マップが枯渇した資源の世界だった=戦争しなきゃ
・マップが枯渇した資源の世界だった=攻撃性上げてる暇あるなら技術上げつつ近くの資源ゲットして早めに使ったほうが良いのでは

後は国と他プレイヤーによって状況は変わりますね。とりあえず戦争じゃあ!でいろいろと解決出来るシステムなので。

感想

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前作シドマイヤーズシヴィライゼーションと異なり、目標の奪い合いではなく、それぞれの国がそれぞれの目標を達成していくという感じを受けました。

しかし、良さを削いで軽くする必要があるのだろうか。という気持ちです。
無駄を省き洗練されたリメイクというイメージを持っていたから余計そう感じるのかもしれません。

いずれにせよ、シドマイヤーズシヴィライゼーションとは別のゲームかな。

ただやってることは同じ方向性なので、正直に言えばこれで2-3時間掛けるなら普通にシドマイヤーズシヴィライゼーションをやりたいと思いました。

あと複数回やっても「シドマイヤーズシヴィライゼーションよりインタラクションは強い!」とは言えないかもしれません。前作のインタラクションが強烈なので笑

インタラクションがわりと(?)少なめで、都市を発展させたり自国形成していく方が好みの方には良いかもしれません。
それにしてもウォーゲームですから通常のウォーゲームと比べて少なめと言いつつ、高頻度で当然攻撃はされるので、そういう方(自国発展に集中したい方)にお薦めできるか言えば?です。

むしろ前作の方がシステム上の細々とした余計な戦争がないので発展の醍醐味を味わえるかも。

あー。
別ゲーと言いつつ、やっぱり前作と比べてしまうなあ。

前作やったことのない人なら、シンプルでいてなかなかに美しいシステムデザインのウォーゲームですから、きっと良いと感じると思います。

ごりごり好きは黙ってることにします笑

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