ワーキャー遊べる!正統派ワカプレを装ったカードゲーム「ワイナリーの四季 拡張トスカーナ」

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  • 6/10
    運 - 6/10
  • 6/10
    戦略性 - 6/10
  • 7/10
    コンポーネント - 7/10
  • 7/10
    テーマ性 - 7/10
  • 6/10
    インタラクション - 6/10
  • 6/10
    プレイアビリティ - 6/10
  • 5/10
    プレイ頻度 - 5/10
6.1/10

抜粋のみを表示

プレイ時間:180分(インストは別途20分)
プレイ人数:1-6人
推奨プレイ人数:4人
お気に入り度:
お酒との相性:
難易度:Lv.4
日本語化:不必要
発売年:2012
ゲームデザイン:Morten Monrad Pedersen/Jamey Stegmaier/Alan Stone
想定価格:7000円

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はじめに

今回はワイナリーの四季/VITICULTUREの拡張、トスカーナのレビューです。

拡張ですが、メインボードは完全入替えです。
そして特殊ワーカー等も加わり、通常版とは大きくプレイ感が異なります。日本語版のワイナリーの四季にこの拡張が入るかどうかは不明ですのであしからあず。

2018/03/26 拡張のトスカーナも販売が決定しましたね!これはテラフォーミングマーズ並に人気が出来るのではと期待しています!

通常版と拡張との違いとしてはいろいろとあるのですが、きちんと四季に対応している、スタートプレイヤーの管理、そしてエリアマジョリティ争いが生まれました。
もはやこれで完成だと思える充実っぷりであり、蛇足というわけではなくバランス良く機能していました。

どうせやるなら拡張入のトスカーナをお薦めしたいですね。
ただどうしてもカードに寄る言語依存があるものなので日本語版で拡張でないですかねえ。

ここがおもしろい

・植樹から生産、ワインの製造まで意外と本格的
・けれどその硬さを良い意味で崩すカードの強靭な効果
・そのため意外と笑いながらプレイできる
・そしてお酒も呑みながらでもいける簡易システム
・つまり、正統派で酒に合うゲーム!笑

システム

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カードを獲得するまでは正統派ワカプレで、それ以降はパーティー系カードゲームです笑

主な得点源は発注書の条件に従い目的のワインを納品することです。

春夏秋冬の4フェイズで構成されており、それぞれ行うことが決まっています。
通常の稼ぎ方としては

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春に植樹する木のカードを得て
夏にそれを植えて
秋に葡萄を収穫したり、その葡萄をワインへと製造させ
冬に注文書通りのワインを出荷します。

という流れですね。
しかし葡萄を作るには設備に費用がかかったり。その費用はどこから捻出するかということになります。
そのため春では植樹する木のカードの入手の他に、試飲会で稼いだり、設備が建築出来たりします。
どれもアクションは早いもの順でボーナスが付いてきますので、他プレイヤーよりもアドが多くなるようワーカーを置きたい。

そんなこんなを繰り返して先に25点を先取したプレイヤーの勝利です。
まあこれだけですと正統派のワカプレですが、この四季フェイズの中で訪問者カードを得るプレイスがあります。
これが強いのなんのって笑

それではゲーム開始から説明していきましょう。

 

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初めにプレイヤーはパパンとママンを2人から1人を決めて初期資源を配布しましょう。
このためプレイヤーごとに初期資源に差異がありますが、あくまでゲームの指針となる意図があると思うので、そこまで差は生まれません。

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次に手番の開始順(ウェイク・アップタイム)を決めます。
1年間を通した春夏秋冬の4フェイズの順番となります。

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1番手であれば先述したボーナスを確実に取れます。
当然のことながら、それでは皆んな1番手を選んでしまいます。
そのためフェイズ終了時にボーナスが得られるようになっています。
スタートプレイヤーは各フェイズ終了時にボーナスはありませんが、手番が遅いほどボーナスが付くようになっております。

例えば5を選んだ場合は春フェイズ終了時に黄色か青色のボーナスカード、夏フェイズ終了時には青色カード、秋フェイズ終了時には星のマジョリティ争い(後述)にコマを置くことが出来ます。

5を選んだからと言って、手番が必ず5番目になるということはありません。
例えば4人プレイヤーで、スタートプレイヤーが決まっている状態で他のプレイヤーが6と7にしたとしましょう。
この場合、スタートプレイヤー、5に置いた自分(2番手)、6(3番手)、7(4番手)となります。
このあたりがとても良いジレンマで、ボーナスが多いウェイク・アップタイムに置きたいけれど、3番手以内には入りたい~!という状態に陥ります。
そのため他プレイヤーの状態を「あ、この人は4に置きそうだな」とギョロギョロ見るわけです笑

さて、手番が決まれば後はフェイズ毎にワーカー駒を配置してアクションを実行します。四季を通して1年が過ぎなければワーカー駒は返って来ませんのでご注意を。

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苗木カードを得る
ボーナス さらにもう一枚得る

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苗木カードは赤白、ロゼや収穫が多い品種のものなど様々です。
カードに記載された設備が整ってなければ植樹出来ない品種もあるので、自分の個人ボードの設備と相談しつつガンガンカードを引きます笑

ワイナリーの試飲ツアーを行う(2金を得る)
ボーナス さらに1金を得る

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このボードゲームはお金が非常にかつかつです。
何とかしてお金を稼がないといけません。
個人ボードには試飲ツアー用の設備を作成するところがあるので、そこを建てれば余計に多くのお金を得ることが出来ます。
しかしながらこの設備を建設するのにもお金がかかる・・・最終的には持っている土地を売却したりします笑

建物を一つ建てる
1金を得る

先述した建設物を建設するための場所です。他にも設備カードもこちらで建設します。

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個人ボードにあるコテージなんかも4金支払うことで建築できます。

あ、そうそう。例えばそもそもお金がなくて建築できない場合はここへ置くことが出来ません。つまり、「えへへ、建物建てれないけれど私が先手だからあのヒトの邪魔しちゃおうー」ということはできません。優しい世界。

星の配置&移動
ボーナス さらにもう一つ星を配置&移動できる

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マジョリティ争いがある星を配置することが可能です。

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出荷する地域に店を出すようなイメージでしょうか。

ゲーム終了時に多く星を置いた人に得点が入ります。

さらに置いた地域によってボーナスが得られます。
訪問者カードはここと、ウェイク・アップボーナスでしか得られなかったと思います。

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黄色の訪問者カードをプレイ
ボーナス さらにカードをプレイするか、1金を得る

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もうね、カードがいろいろと面白すぎるんですよ笑
しかもめちゃくちゃ強いものからそうでないものまで大量にある笑
例えば人の畑からまるで自分が得たように振る舞う「葡萄泥棒」とか居るわけです笑

絵柄がとても穏やかで良いデザインなんですが、内容がけっこうきな臭い笑
直接的に何かを奪うものから、「全員葡萄を収穫する。葡萄を収穫したプレイヤー毎に1金を得る」といったみんなWINWINのものまで様々です。
そのため「こんなんずるいよー」「え、なにこのカード笑」というようなカードがごそっとあって笑えます笑

黄色は所感だと即効性のあるカードが多いかな。

植樹
ボーナス さらにもう一枚植樹出来る。

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苗木カードの条件が揃っていれば苗木カードを個人ボードに置けます。上の画像では特に条件なく白ぶどうが2つ収穫出来ます。

ブツブツ交換
ボーナス もう一度行える

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・カード2枚
・3金
・1勝利点
・えーっと確か赤と白葡萄の熟成だったと思います笑

これがけっこうよく機能していて、ゲームバランスをうまく調性してくれている場所です。
何かが増えるってわけじゃないんですが、どん詰まりを解消してくれるので他プレイヤーとの差が大きく生まれないような配慮ですね。
つまるところ、熟成<カード2枚=3金=1勝利点というような価値でこのボードゲームは構成されているということです。
これを参考にしてプレイすると良いかもしれません。

土地の売却購入
ボーナス 黄色のカードを得るか1勝利点を得る

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お金がないので思い切って土地を売ってしまいましょう笑
3枚の土地のカードを裏返せばその分がお金になりますが植樹することが出来なくなります。
でもまあそれも実はアリでして、秋には収穫が行えるのですが、通常は最高で2箇所でしか収穫は行なえません。そのため多くのプレイヤーが1箇所土地を売却していました。
なんかリアルです笑

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注文カードの受取

ボーナス 更にもう一枚引く

これがないと売れません(直販という形はありますが得点低め)
いくらかワインが出来上がっていたとしても、条件に合わなければ発注は出荷はできません。
そのため何枚か手元に保持しておく必要があります。
逆にパパンとママンが既に発注書を初期資源にする能力であれば、最初の方針として行動が出来ます。

収穫 ボーナス さらにもう一箇所の収穫もしくは1金を得る

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収穫を行った場合は植えられている樹木カードを横にして収穫済を示します。次回の年で再度収穫が可能となります。
樹木カードを植樹出来る箇所はデフォルト3箇所。
このため2箇所の収穫を行う場合は訪問者カードもしくはここのボーナスを利用しなければなりません。

2つのワインの  ボーナス さらにもう一つボトルを作成する

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葡萄の数分1つのボトルを生成します。
ボドルは多ければ多い程良いのですが、それに伴った熟成された葡萄の数が必要となるのでなかなか難しい。

建物を建てるかワイナリーツアーを行い2金を得るか ボーナス 1金を得る

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2回目のワイナリーツアーと建物の建築です。
どれだけこのボードゲームのお金が枯渇しているかがよく分かると思います笑

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青色のカードのプレイ ボーナス 1金を得るかさらにもう1枚の青いカードをプレイする

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青い訪問者カードは比較的設備系が多い印象でした。

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利用できるときの最適条件がある程度整ってきた時に好条件なものがあるので、本当に最初はあまり利用していないかも。

4金を支払いワーカーコマを増やす
ボーナス 1金を得る

序盤はダントツでこれですね。
本当にワーカーが居なければなーんにも出来ないので、ここははじめにとっとかないと辛い。

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拡張で+2金、でしたか。支払えば2人の内1人の特殊ワーカーが雇えます。
例えば既にアクションスペースにあるワーカーをそのプレイヤー戻して、そのアクションをボーナス付きで実行出来たりする特殊ワーカーですね。
戻ってきたワーカーは再度使えるのでお互いWINWINではあります。
後々の選択肢を考え、この拡張がある場合は2人とも雇用しておいた方がお得感はありますね。たいていが自由度を広げる効果のため2金は安い。

ワーカーについてなんですが、初期資源として一つ大柄のワーカーを保持しています。

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このワーカーは実は「埋まっていて置けないマス」に置くことが出来るワーカーです。
前述した特殊ワーカーの下位互換です。
このワーカーがデフォルトであるために「やらなきゃいけないのになにもできない」状態のプレイヤーの救済となり、良調性。

ワイン直売
ボーナス 星を1個配置するか、オレンジのボーナスカードを得る

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問屋を介さずに直販しますので、基本どんなにボドルが熟成しようと安い価格でしか売れません。
黄色か赤=1勝利点
ロゼ=2点
スパークリング=4点
条件に合う注文カードがなく、どうしてもと言う時に利用します。
売れ残りワインの在庫処分というイメージかも。
4.注文書の出荷
ボーナス 1勝利点を得る

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手札にある条件が達成されている発注書通りの収入を得ることが出来ます。
祝★出荷!ですね。
出荷が1度でも達成されるとメインボード左上にある収入のコマを進めることが出来ます。

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こちらは出荷する毎に数字が上がり、1年終わりの春からその数字分の収入を得るわけです。
序盤は間延びした感じで(訪問者カード以外は)ダラダラとした設備投資が続きます。
しかし、葡萄の熟成と苗木の整備が終われば後は発注をバリバリ決めていく作業になります。ジェットコースターなら鋭角90度で落下するくらいの速度でゲームは終わりに近づきます。5点-8以上で中盤、10点以上ならば終盤に近いかもしれません。
他プレイヤーが15点過ぎていたら、もうそのラウンドが次ラウンドでゲーム終了だと思ったほうが良さそうです。

特殊

1金を得るもしくはオレンジのカードを得る

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コインの絵柄があるこのマスは季節関係なく誰でも何人でも利用可能です。

一年の終わり

冬の手番が終わったプレイヤーからウェイク・アップタイムを決め、そしてメインボード左上の収入を得て、ワインと葡萄を1個ずつ熟成させてその年のプレイを終えます。

誰かが25点に到達した場合はそのラウンド(冬まで)行い終了となります。
冬が終了した時点で星によるマジョリティボーナスの得点を加算してゲーム終了です。

感想

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どちらかと言えばアブストラクトに近いゲームを好み、運否天賦するボードゲームはあまりやらない質ですがこれは別格。
きちんとしたワープレかと思えば、カードの強弱が激しく笑えます笑
初めからお酒と一緒に合わせるボードゲームとしてなら超お薦めです。

しかもカードが嫌なら訪問者カードを引かないで堅実に得点を上げるという手も考慮されているところが◎

こちらは6人までできるのですが、序盤ではなかなか進み辛いため最大プレイ人数で臨むとかなり厳しいものがあります。
きっちりと設備から初めていれば良いのですが、皆カードが面白いから設備そっちのけでカードを取りに行くこともあり、なかなか終わらない笑
あーだこーだ言いながらカードを取ります笑
注文カードを取らないで設備に先走ると、何枚か注文カードを取らなければいけない状況になり四苦八苦。最後には誰かが得点を伸ばしフィニッシュ。

ワープレの辛さとカードによる湿気払いのような爽快感が心地良い展開であまりキツキツにならないプレイ感も良いですね。

ワインとしては白と赤を混ぜてロゼが出来たりと、ワインを知っている方からすればとんでも知識が多いのですが笑

ちゃんとした(?)パーティゲームとして良い!
ここまで完成されてると拡張しかやりたくなくなっちゃう。

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