あなたは普通酒というコスパ最高の宝探しを知っているか 群馬の日本酒第二弾「貴娘」

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銘柄名「貴娘(きむすめ)特選清酒」
酒蔵「貴娘酒造(群馬県中之条町)」
酒分類「普通酒」
原料米「美山錦」
精米歩合「不明」
アルコール度数「16度」
標準小売価格「220ml=480円」
評価「

本当の地酒

日本酒を呑むならやはりみなさんがお好きなのは純米酒や純米大吟醸でしょうか。
かくいう私もはじめの1杯として純米酒をよく呑むかもしれません。

ここで皆さん、旅行先や地方の居酒屋さんで「普通酒」を見かけたら頼まれますか。
私は真っ先に店主にいきさつを確認して頼んでしまうタイプです笑

おそらく、他の方なら見向きもしないでしょう。
これほど純米酒が世間に表立ってわざわざ頼む必要がないですものね。

しかしながら、もしご当地の居酒屋に行き、さらに必ず地酒を頼むのが趣味の方ならご当地の普通酒を頼むことをお奨め致します(思い出としても笑)

というのも、地元の人に愛され呑んでもらうため安く提供するよう普通酒として出回っているものがたまにあり、それこそが地酒として地域の色合いを強く残しているような気がしてなりません。
しかも地元の蔵元が地元の酒場でしか提供していないものがあり、本当の意味で隠れた銘酒との出逢いに繋がります。

それにもともとは普通酒が元来、酒場にある日本酒としては多かったのですから、これほど純米酒が呑まれるようになって地方などの旅行先で「あえて普通酒を置く」酒場があればこれは期待大。長年地元の方に愛されている普通酒なのかも。

さらに普通酒ですからコスパも◎
コストパフォーマンスと言ってもやはり限界があり、価格相応の理由もあるわけですから、地元で愛されている普通酒は正当(?)なコストパフォーマンスの高い地酒といえるかもしれません。

普通酒と一言で言っても実は種類はさまざまであり、精米歩合が70%に届かないだけのものから醸造アルコールや糖類、調味料等の添加物をたっぷり利用したものまで様々です。

 

貴娘という日本酒

うんちくが長くなり恐縮ですが、今回群馬の居酒屋さんで出されていた普通酒である「貴娘(きむすめ)」をご紹介致します。

 

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画像は本醸造酒ですがこちらもGood

実際本当に地域の方々にこよなく愛されているお酒だそうで、安くて美味い。
誰でも受け入れられるような安定した香りとなめらかな舌触り、そして落ち着いた味わいです。

水のようにゴクゴク飲める、と言うと普通酒ですから語弊がありかもしれません。
しかしながら、日本酒をきっちりと呑んでいる(喉越しは鶴齢のよう)芳醇な味わいの豊かさがあるので単純に「呑みやすい」のだと思います。
こう、日本酒をグビグビ呑んで、落ち着いた感じ、というよりも、気のおけない友人や親族同士の場に持って行って、気付いたら楽しいし、美味しくて空になっているような。気取らない美味しさ。

ボードゲームは何と合いそう?
テーマは渋いが初めてのワーカープレイスメントにうってつけ「炭鉱讃歌 /Gluck Auf」
ボードゲーム 炭鉱讃歌 (Gluck Auf)のレビューです。 テーマ 電力が未だ発展していなかった時代。 人々は石炭をエネルギー源とし、広大な土地にはたくさんの鉱脈があった。 プレイヤーはそれぞれの鉱山を保有します。 搬出用のトロッコの製...

炭鉱讃歌がいいのではないでしょうか。ワーカーが配置されているのを横目にグイグイのみ、「あ、そこ置かれたかー笑」なんていいながら、あー欲しい資源がないー買えないーので食堂にいくーみたいな笑

ワーカーがたくさん置かれることになる本ボードゲーム。このワーカーがどこにどう移動していくかを流れるように見ていくのと同じように、気軽に、そして気付いたらなくなっているような感じが何だか合いそうです。

 

貴娘酒蔵

話を聞いたところ、草津へ向かうロマンチック街道(花壇が多くて綺麗でした!)の通りにある蔵元さんで、名前は貴娘酒造さん。
その造りのほとんどは普通酒で、特定名称酒はほんのわずかな蔵だったようです。
それがここ数年で本格的に日本酒を造ることに腰を据えて、最近では全国新酒鑑評会で貴娘の大吟醸が金賞を受賞。
その金賞を受賞する前の先駆けとなったのがこちらの「貴娘(きむすめ)特選清酒」とのこと。

味わい

今回は冷酒でいただきました。
舌先からゆっくりとなめらかに広がっていく味を先行するのは仄かな酸味とトロリとした旨味。
しかしながら、サラリとした舌触りにそのほのかさに癖を付けずに均等に美しく広がりを見せます。
少し角が感じられるかと思えば最後にはふわりと甘みをふわふわと口内を舞い、きちんとした喉越しの中のキレを感じさせ落ちていきます。

これで2合と少しで680円

至高です。蔵元さんに拍手!

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