脱出型ボードゲームUnlock!と比較レビュー/ EXIT: The Game

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はじめに

ドイツ年間ゲーム大賞2017エキスパート部門はEXITに決まりました!
そして日本語版でSNE/coasicから2017年7月より順次発売されるようです。

今回は同様の脱出型ボードゲームUnlock!と比較したレビューです。
どんな感じなのかを含めて記載するために謎を含まない若干のネタバレ要素があります。
そういえば「貞子VS伽椰子」を見ようとして貞子VS伽椰子をgoogleで検索したら盛大にネタバレしたのが記憶に新しい。
だいぶ前に写真を撮ったのですが、どこか彼方へいってしまったので画像少なめ、というか画像あるとネタバレになるのでちょうど良いですね!笑

どういうゲーム?

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いわゆる脱出型ボードゲームです。
違いはいくつかあるのですが、UnlockよりもEXITの方がGMが不要で行えそうです。
これには円盤の形をした正誤表があり、これを利用して次の展開へとつなげます。

Unlock!と比べて

どちらもおもしろいのですが、正直国内の脱出ゲームと比べちゃうと微妙な感じはあります。
また、通常の協力ゲームよりもさらに感じ方がメンバーによって変わるので、あくまでもその時の感想ですが、UnlockよりもEXITの方に謎解きのオモシロさの軍配は上がるかな。

理由は簡単でEXITの方が国内の脱出ゲームに近い閃きと解き方を要求されます。
現在の脱出ゲームはいわゆるパズルやクイズの問題集+閃きであり、EXITは非常にこれに近いゲームメイクです。

国内の脱出ゲームを初めにやったときの感じと同じで、いきなりドンっと出されてどこから解けば良いのか分からない状態になります笑

それに比べてUnlockは謎毎に数字を持たせてその数字の関連した順番通りに行いますから、初心者向けや家族向けでわかりやすく、紐解いていける感覚が好評だと思います。
それに大きな閃きは要求されず、脱出ゲームでよく呼ばれるいわゆる「大謎」がなくテンポよく進みます。

その反面EXITはどこから解けば良いのか分からない。
謎が解けずつまずいてしまうと単なるパズル集に感じますし、閃きや気付きがないと先に進まずパッとしない展開に感じるでしょう。

しかしながら謎解きを行っている視点から見ると謎と閃きの構成のバランスが小気味良いテンポで展開します。7-8割の謎解き群に、要所要所で発想の転換が必要とされる感じは、美味しいパスタに黒胡椒のスパイスやビネガーの酸味を感じて食欲をさらに促すのに似ています。

そして重要なのは「他の誰かが居ないと解けない!」といった謎解きあるある要素がきちんと盛り込まれていること。
例えばある人が気づかないところをある人はすぐに気づく、といったような人間味がとても脱出ゲームらしい。
確かにUnlockでもそういった要素はありますがとても薄い。
そのためUnlockは大衆ウケがよい優等生のような脱出型ボードゲームで、EXITは玄人向けとしても過言ではないかも。

xusenru / Pixabay

実際にテーマもへったくれもなく、「変なやつに捕まって謎解けないと脱出できなよ!頑張ろう!」っていうかなりアバウトな感じ笑
そのためただひたすら謎に挑むというコンセプトの作りでは、初めて脱出ゲームを体験する人には厳しいと言わざる得ません。

そこらへんをもっとテーマを充実させてクオリティを上げてほしかったなあ、と。
謎を解いていくうちに犯人はこういう嗜好で性格だという人物像が分かり、実は大謎のヒントがそこに隠されている・・・というような。

Unlockと比べて脱出ゲームクラスタにお薦めは?と聞かれたらExitになるかな。

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