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実プレイ時間:45分(インストは別途6分)
プレイ人数:2-4人
推奨プレイ人数:4人
お気に入り度:3
お酒との相性:3
難易度:Lv.3
日本語化:必要
発売年:2018年
ゲームデザイン:Wolfgang Warsch
想定価格:5000-6000円
ここがおもしろい
- ギリギリまで冒険するスリル
- 得点に差が開いてもいつでも巻き返せる親切設計
- 運によって実力が伴わなくとも勝てる
- 調合の仕方、カードや薬の豊富な種類の可変などのリプライ性の高さ
はじめに
2018年 ドイツ年間ゲーム大賞のエキスパート部門にノミネートされた作品です。
ギリギリまで楽しもう!って感覚は誰しもあると思います。
せっかくの観光なので特急の出発時間ギリギリまでお土産屋さんを回ったり、ディズニーでファストパスを駆使して1日で効率よく回ったり。
ボードゲームのシステムでも、この「ギリギリ」システムはよく採用されています。
表現でよく使うのは、バースト、でしょうか。
ブラフでも「ここまで上げちゃう・・・」やオーマイグーズの太陽マークで「太陽出るな、太陽出るな!!」って思ってめくったらすぐ太陽出てきちゃったり、同人ボードゲームのブランクワールドで、「もうここまで来たらお金をかけて引く!引くんだ!」ってなったり笑
バーストすると駄目なやつ。
でもバーストするまでロマンを追い求めるのが人間。
だってその方が盛り上がるじゃないですか笑
このクアックサルバーもそんな要素が満載で、どこまでも追い求めていっちゃう。
「まだいくよ・・・まだいける・・・よ!!」
そして初心者でも、トップと得点差が開いても、全員が楽しめるように配慮されたシステム群は、クアックサルバーの半分が優しさで出来ていますと言っても過言ではない、ですね。
ゲームシステム
オルレアンやアルティプラーノと同じバックビルディング系のボードゲームです。
自分が獲得した材料を袋に入れて、ひとつずつ取り出します。
調合する鍋が爆発するギリギリまで材料を鍋へ投入して、最高の薬を手に入れましょう!
全9ラウンドで勝利点が最も多いプレイヤーの勝利です。
占い師カードの確認
占い師カードにはプレイヤーに全員にとって薬を作る上での調整など、ぼちぼち良いことをしてくれます。
たまーにすごい博打打ちみたいなイベントも発生するので皆で盛り上がります笑
ネズミの調整
勝利点トップのプレイヤーからその下の得点差に応じて、トッププレイヤー以外にボーナスが支給されます。
材料をスタート地点からいっぱいツボに入れることが出来れば得点が大きくなるのですが、トップ以下のプレイヤーはその材料を入れるスタート地点が底上げされます。
そのためあたかもたくさん入れた風で得点を得られます。
これが強いので、最初は勝利点を得ずに、材料の購入(バックビルディング)に力を注ぐプレイも有りえます。いずれにせよ、負けが重なっても最後まで拮抗した勝負になるように配慮されたシステムですね。
鍋へ材料の投入
さて、いよいよ薬剤の調合です。
くあっくるさるばーは・・・
ヒっヒっヒ
入れれば入れるほど、得点が変わって……。
こうやってつけて……
\ うまいっ! /
はい、最初はスタートプレイヤーの掛け声で一枚を出して、あとは全員同時進行です。
鍋に入れた材料に記載された数字分(正確には間の数分)だけ、炎マークみたいな印の鍋の底マーカーから進めます。
最初は鍋のそこから始まり
次に白3を引いたので3マスまで進みました。
数字が進めば進むほど得点とお買い物のポイントが増えていきます。
基本の色はオレンジと白です。
オレンジは何も効果がないのですが、白は7を超えるとバースト扱いになってしまいます。バースト扱いになると、通常は得点とお買い物が出来るのですがそのどちらしか出来ません。
先述の通り、ネズミの救済があるので最初はバーストしてお買い物ポイントを増やすということも考えられますね。
その他の材料によっては特殊な能力があり、鍋に投入した時点で効果を発揮します。
これらの特殊薬剤、黄・緑・赤・青・紫・黒は同じ色でも効果が2パターン有り、ゲーム始めに決めます。ゲーム毎に効果が異なるのでリプレイ性が増しますね。
例えば黄色チップは、それまで鍋に投入した黄色チップの数分だけより多く進められます。
黒チップなら両隣で一番黒チップを投入した数が多ければ、さらにボーナスが貰えるというもの。このボードゲームにおいてインタラクションは殆どこれくらいですね。
さて、白が7を超えたらバーストなのでどこまで止めるかですが、まあ6くらいまで引きたいとかありますよね笑
後は留めたところに赤いルビーがあればルビーがもらえます。
ルビーは投入する最初の鍋底を上げたり、白チップを一度戻したり出来るお役立ちアイデムです。
ボーナスの確認
全員が鍋の投入を終えたらバーストしていない人を確認します。
バーストしていない人たちはサイコロを振って更にボーナスゲットです。
得点であったり赤いルビーであったり、鍋の底上げであったり、ボーナスって感じですね。
材料の購入と勝利点の獲得
自分が鍋に投入して最後においた場所にある木のマークが得点。
緑のブクブクが購入できるポイントです。
バーストしていなければどちらも選べますが、バーストしている場合はどちらか一方です。バーストした場合、最初のうちは材料の購入を行い自分の袋の中を構築した方が良さそうですね。勝利点は遅くなければ後でどうとでもなります笑
先程お伝えした通り、特殊チップには様々な効果があります。
このデッキ構築系はたまりませんね!笑自分だけのオリジナルな戦略を構築していく感じがたまりません。
アルティプラーノのような素材を入れるだけというよりも、特殊効果バリバリの材料を構築する感じはドミニオンに近いかもしれません。
さらにポイントを多く払えば特殊能力付きの数字が高いものが記載されたチップがゲット出来ます。
何を取っても特殊チップはバーストには関与しないので良いのですが、バーストするよりも前に多く数字を伸ばすことに繋がるので、デッキ圧縮に似ていますね。
ルービーの利用
最後にルビーがある方はそれを利用して、また新たなラウンドが始まります。
9ラウンドで終了し、得点が最も多いプレイヤーの勝利です。
感想
おもしろい。万人受け、というかもう万人受けを100%フルに目指したらこんな作品になるのかな。
勝利点が低い時に勝利点トップのプレイヤーに近づけるネズミの救済処置が強いので、序盤は勝利点を取らないとあう戦法はよくありそうです。
それで経験差が生まれるかといえば、そこまでって感じなので大丈夫。
まあ運ゲー要素満載なので日頃の行いが悪いと負けます笑
ゲーム終盤になるとほとんどのプレイヤーが鍋の最高得点までいくこともあるので、インフレがすごく苦しさは皆無ですね笑
苦しさではありませんが、何度がプレイすると9ラウンドは長いかなあという感じはありました。
総じて良い作品なのですが、インタラクションはほとんどないです。
皆と自分の得点を競い楽しむということがメインのボードゲームですから、このくらいのインタラクションがちょうど良いかもしれません。
そのため実力が伴いインタラクションの強いゲームが好まれるBGGでの評価はあまり高くないようです。
ソロプレイ感や運要素が強くても、全員で楽しめるようなものが好まれる国内では大人気になりそうですね。
特にジェリカフェを筆頭にボードゲームカフェなどでは、「巷で噂のボードゲームをしてる!」という感じがあるのでまた一気にボードゲームが普及しそうです。やったね!
ボードゲーム初心者の方や軽いゲームが好き、何よりお子さんと一緒にボードゲームを遊ばれる方には最高!と言えるかも。皆が最後まで楽しめるゲームというのは何よりも代えがたいし、重宝します。
さて、世間の評価を聞くと少しハードルが高くなってしまいますので、評判に流されず、ぜひご自身でプレイされてご判断頂いたほうが良いかもしれません。
運要素がゲームの勝利に大きく左右し、システムの設計上、実力だけでは勝てないというのは好みの分かれるところ。
Amazonは安定して在庫がありますね。
駿河屋は安いのですがすぐに品切れになるので、気になる方はお気に入り登録しておくと良いかもしれません。ホビー/グッズ販売 通販ショップの駿河屋
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