二人用の数字並べ。はじめはパーティーあとからガチゲー。遊ぶたびに変化するのが面白い。
2019年ゲームマーケット秋 新作。
はじめに
ゲームマーケットで購入した作品を一度も遊ばず、いわゆる積みゲーとなっているものはどれくらい多いだろうか。
もしくはゲムマで購入して、その土日の内に遊んで、一度しか遊んでいないゲームはどれくらいあるだろうか。
ボードゲームというものは、先ず初めの導入部分で「ノメリコム」要素を意図的に入れている。
やはりここがプロとインディーズの差であり、このあたりの「ノメリコム」が入っていないゲームがゲムマでは多い。
というのも、この「ノメリコム」システムというのがなかなか難しく、その要素のおかげでバランスが崩壊したり、熟考するゲームを作りたかったはずが、インフレが激しくなりパーティゲームになってしまったりと一筋縄に行かない。
しかしながら、一度遊んでみても本来の「愉しさ」が分からないゲームというのは存在する。それはインディーズゲームに限らず、ドイツのゲームでも同じである。
ただ、どうしてもゲームマーケットで購入したゲームというのは「旬」を感じてしまい、機会を逃すと遊ばなくなってしまう。
そのため一度しか遊ばず、それっきり、本来の「愉しさ」がわからないゲームがゲムマでは特に多いのではないだろうか。
「ゲームマーケット」アンケート
— 酒すごろく@ボードゲームの紹介ブログ (@sakesugoroku) November 7, 2019
過去ゲームマーケットで購入したボードゲームのプレイ回数についてのアンケートです。
メジャーどころや販社から購入した物ではなく、インディーズゲームについてが対象です。#ゲムマ#ゲムマ2019秋
約80票のアンケート結果だが、予想通り、1度きり、もしくはプレイしないでしまっていまったという方が多い。
特に今回紹介するボードゲームは「4度目」からが本番だ。
正直に言えば一度遊んでその面白さが分かるのは運であり、下手をすれば「つまらない」のレッテルを貼り付けて二度と遊ぶことがない可能性だってある作品だった。
しかし、たくさんの人と遊び、回数を重ねて遊ばなければレビューはしないとしているため、今回何度か遊んだが、おや?、なるほど、化けた。
やはり何度も遊ばなければレビューというものは難しい。
さて、ルールについて説明していこう。
ルール
2人プレイ専用のゲームで、互いにカードを出し合い、二人で横に並べた共通の場の数の合計が10以上であれば攻撃側の勝利(2点)。
10未満であれば防御側の勝利(1点)である。
攻守を交代して4点先取した方の勝利だ。
非常に簡単なルールで、最初に6枚ある手札からお互いプレイして場に数を並べていくというもの。
アクションは3パターンがあり、
1.場に1枚出し、山札から1枚引く
2.1枚伏せた状態で捨て、1枚引く
3.手札6枚を全て捨て、山札から6枚引く
というもの。
しかし、このカードにはアクションカードという曲者がおり、これが色々と場を盛り上げたり、盛り下げたりする。
例えば私が防衛側だった時、0をたくさん並べて「これは運が良くて勝つな」と思っていたら最後に「0を全て3にする」というカードが出て負けた。
これは盛り下がる。
盛り下がるどころではなく、下手したらここでゲームを最後まで続けない、投げ出す方もいるかもしれない。
4点先取で最後までやれば分かるが、そのアクションカードを無効にしたり、実に9種類ものアクションカードがある。
必ずアクションカードについて説明するか「最初はパーティーゲーム」だと伝える必要があるかもしれない。
そこで今度はパーティーゲーム要素として遊んでみたところ、なかなか面白い。
こんなアクションカードがあるんだと、うなずくものばかりだ。
そこで前述の、カードの入れ替え、全入れ替えなどが生きてくる。
2回目はなかなか盛り上がり楽しめて終わった。
そして3回目である。
3回目となると、お互いがある程度カードを知っているため、かなり息の詰まる勝負となる。
これを出すとああなるから、確率として全捨てで6枚引こう・・・とか、なかなか緊張感がある。
TCG(トレーディングカードゲーム)で言えば、メインのカードはもちろん覚えているが「あ、こんなカードがあったんだ」という勝負の感覚に似ている。
そして4回目となるとお互いが全てのカードを覚えているものだから、良い意味で疲れる。そして終わった後の爽快感と言うか、悔しさと言うか、負けた方から「もう一回やらない?」となるのだ。
このゲームはぜひ4回目まで遊んでみてほしい。
え?思ったよりけっこう盛り上がって来た!!となるはずだ。
しかもこれならお酒を嗜みながらも楽しめる。
そしてTCGが好きなボードゲーマーの皆様、安く済む割にはなかなか遊べます。ぜひ。
インタビュー
めっちゃ長いので酒すごろく部分は端折っても良いかも。
長ったらしい質問にも丁寧に答えてくださりました。
さけ 先ず基本的にはやりがいがあって面白いのですが、 インタビュー前に一つお尋ねさせて下さい。 「アクションカード」を覚えなければいけない、という障壁についてどう思われますか。 初めから大変ネガティブな質問で恐縮ですが、 そもそも「アクションカード」を全種類覚えていないとゲームとして成り立たない場合が多いです。 割愛 とにかく「ゲムマ」という場で買った方々は一度遊んで終わり、が多すぎるので、 初めにどのような思いがあるのか質問させて頂きました。 なんとかここをクリアして、購入された方には複数回プレイしていただき、本来の面白さを味わってほしい という強い思いが御座います。
このゲームは、得点カード多めでも勝てる場合も多くありますし、アクションカードはそれを補う為のもの、という形で最初はプレイしてもらえればと考えています。 とはいえ、アクションカードを使ってこそ面白みが出てくることも事実ではある為、「アクションカードを把握する」という障壁がある事も承知しています。
このゲームはTCG好き、思考を巡らせて戦うゲームが好きな男性をターゲットに設計、制作を進めたのですが、途中から「ライトなゲームに慣れてきた対戦好きな層」にも楽しんでもらえるものだと考えています。(自分やいつも遊んでいるボドゲ仲間がそうだったので…) ゲームの中でカードをプレイしながら覚えてもらう事も「6つの祭壇」を楽しむための一つの要素だと考えています。 とにかく、1度限りではなく繰り返し遊んでいただく事で どんどん面白さに気づく事が出来るゲームです!
加えて、いただいたレビューから 「4回目あたりから面白くなる」という部分をフックにして PRが出来そうです。気づきをいただけました、感謝いたします!
前質問が長くなりすみません。では改めて本作を制作された経緯を教えて下さい 。
数字を扱ったゲームを考えている中で、ふとラブレターをプレイした時に、こうした効果のあるカードと数字を組み合わせたら面白いのでは、と思い立ったのがきっかけです。
数あるボードゲームの中で、特に二人用として作るときにこだわった点を教えて下さい
とにかくこだわったのは逆転要素の部分です。土壇場でも覆せる要素をアクションカードやルールの中でちゃんと持たせる為に何度もテストを行いました。
最後に何かお伝えしたいことがあればお願い致します!
6つの祭壇はコンパクトながら本格的な対戦ゲームを楽しめます。遊ぶ度に発見のあるゲームとなっていますので、ぜひ試遊にお越しください!
ゲムマ情報
デザイン | giso. |
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イラスト | giso. |
人数 | 2人専用 |
時間 | 20~30分 |
年齢 | 8歳~ |
価格 | 2000円 |
発売 | ブース番号2019秋 土-R19 体験卓あり |
予約 | https://docs.google.com/forms/d/1 1PW2hsaJiB-fvwo26OzNxC5SXirVvY6KLZj9FxpzTfA/edit |
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3行で説明2 | 場の6枚で10を目指し |
3行で説明3 | 手札のカードを駆使して戦うカードゲーム |
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