映画「カメラを止めるな!」のネタバレ無しのレビューです。
はじめに
いやーたのしいですねコレ!
スッキリしてかつ王道を貫いている。
私の好きな邦画は全てコンパクトでまとまり切っているもので、この300万で制作された映画も同様に本当に無駄がない。
いや、無駄があるんだけれど、それは緩急や物語の構成を保つために必要なムダで、特にこの作品はそれが際立ちます。
ゾンビコメディとして紹介されており、ファミリー層でも楽しめます。
しかしながら激しい血しぶき等も当然あるため、お子さんの性格次第なのかもしれません。
以下のタイトルで一つでも好きな方はぜひ観てほしいです。
- 運命じゃない人
- 鍵泥棒のメソッド
- ラヂオの時間
- サマータイム・マシン・ブルース
- アフタースクール
しかし、上記を全てを網羅している人には物足りないかも。
邦画を良く観る方にとっては似たような展開や伏線の回収だという印象を拭えないからです。
序盤で色々と気付いてしまい、楽しめなくなることもあるでしょう。
繰り返しになりますが、この映画が評判高く拡散されたのはあくまで王道であるためです。
普段洋画ばかりであまり邦画を観ない層が、このように伏線が散りばめられた邦画タイトルの王道の魅力に気付いて広まったのでしょう。
もしあなたが映画好きで邦画もよくチェックしているのであれば、この熱狂的な評判を楽しみに観ると、肩透かしを食うかもしれません。
しかし、過度な期待がなければとても面白く、そしてある種のリアリティに満ちた意欲作であることには変わりありません。
ボードゲームと邦画
さて、邦画はド派手さやスケールの大きさなどよりも、こういったコンパクトでかつコンテンツをぎっしり凝縮したものにとても強い印象を受けます。
日本人は、(という言い方はあまり好きではありませんが)こういった低予算で限られたスケールの中でのいかに盛り上げられるかを「詰め込む」のが得意なのかもしれません。
例えばファミコンの「スーパーマリオブラザーズ」はたった“40KB”の容量です。
クリボーを歩いているように見せるために、反転した画像を連続させて移動させています。使われているのはひとつの画像なんです。
このようにいかにしてコンパクトにデザインを凝縮するかのアイディアがとてもすごい。
前回も伝えたかもしれませんが、そのため日本人はボードゲームがとっても得意なんじゃないかと。
ボードゲームこそ限られた容量でどこまで遊べるかの詰め込みが光るものだと感じます。そしてゲームマーケットの作品こそ、そのようにコンパクトで洗練し、面白さが凝縮ミックスの作品が多くあり、非常に楽しいです。
もちろん、贅沢なコンポーネントでしっかりとデザインされた企業から出る国産ボードゲームも良いのですが、そのせいで前述のようなボードゲームが少なくなるのはちょっぴり寂しいですね。
話が逸れました。
「カメラを止めるな!」はゾンビで最高の「映画」
本作品の「カメラを止めるな!」もいかにしてこの低予算で作るか、もしくはこの低予算を利用してやろう!という気持ちが強く伝わります。
そして結果は大成功。
この予算とこのスケールの中で最高のゾンビ「映画」に仕上がりました。
2017年公開当時のキャッチフレーズは「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」 といったものです。
まさにその通りで、この映画自体がソンビのようにまた蘇りあなたを魅了するでしょう(うまいことを言った)。
酒すごろく、お薦めの一本です。
追伸:Twitter凍結されました。
誕生日なんて設定あるんだーとか思ってTwitterに登録した年で誕生日を登録したら「13歳未満は利用できません」と即凍結。ひえー笑
現在は @sakesugoroku1 で避難しています。
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