ドラフトシステムへの挑戦と明快なルールの中に潜む複雑な意思の介在「イアルへの道 -Path to Yaaru- 」ダイジェスト版

IMG_1990.CR2

 ゲームマーケット2017年春の新作ボードゲーム「イアルへの道 -Path to Yaaru- 」のレビュー及び感想、ルールです。単調になりがちなドラフトシステムを改革し、シンプルなのに意思の介在によりゲーム展開が多様化するボードゲームです。

はじめに

ドラフトシステムとして思いつくのはセブンワンダーや、操り人形、寿司ドラなど様々なボードゲームが御座います。

本作はそのドラフトシステムをいかに初心者にも伝わりやすく、かつゲーマーズにも愉しめるようにするかがふんだんに盛り込まれた作品です。

実はこちらが届いたのが10日のため、プレイ回数が少なく、製作者と相談した結果、今回はある程度のシステムについての魅力をダイジェストとしてお伝えできればと思います。

また、今回も製作者様といろいろとお話をさせて頂いたのですが「人を選ぶ」ボードゲームだと思いました。

それは決して悪い意味ではなく、ハマる人にはピンポイントで愉しめる作品という意味です。
もちろんそれを楽しいと感じない方もいるかもしれませんが、そんなことはどのボードゲームだってある話です。まずはお手にとってプレイすることを強くオススメします!

システム

IMG_1993.CR2

プレイヤーは死の世界へ!さあジェド柱を積んでイアル(楽園)を目指しましょう!

プレイヤーは最上層を目指しつつ貢献度を高めます。より貢献度が高いプレイヤーの勝利です。

IMG_1968.CR2

特徴的なのは両端の内1枚しか選択できないというドラフトシステムです。

IMG_1977.CR2

そして1枚を選択後、順番は変えず隣に手札を渡します。

これによりまず目先の判断としては隣プレイヤーへの影響を強くしつつ、さらに残りのカードに対して、駒をどのように動かすか、いくらか算段が立てられます。

また、どちらか1枚しか選択肢がないためにダウンタイムもなくサクサクと展開は進みます。

初心者であれば選ぶ楽しみを、そしてゲーマーズであれば先の展開を鑑みて最終的には何枚残るか、そして盤面はどのように整理していくのかを追求出来ます。

最後には4人プレイ時3枚戻るので、真ん中のカードは使えないにしろ、どちらか必ず残るので最終地点への目標を建てることが可能です。

これは実際他のプレイヤーに対してもそうなので、「あのプレイヤーは最後手元にあの2つが残るから、ここに柱を立てて(柱は一度置かれたら他のプレイヤーは置けません)おこう・・・」や、その前の5枚の時点でも盤面を考慮しつつゲームを優位な展開に進められます。

これだけ記載すると、ちょっと最近重めのやつも手を出してみたいなあ・・・・という方には難しそうに感じるかもしれませんがそんなことはありません!

実際には手札のコントロールは隣以外はあまり強くかからないような仕組みづくりをされているので、結局自分優位のカード選択でも良いところまでいけます。

IMG_1978.CR2

さて、カードのドラフトはわかったけれど、どうやって最上層へ進むのか。

IMG_1983.CR2

全部で3階層に分かれており、それぞれにゴールが有ります。

アクションカードにはそれを使うためのコスト、属性、特殊効果など、わかりやすいアイコンで記されております。

IMG_1989.CR2

これらのカードを利用して最上層へ進むのですが、最上層へ進むにはそのマスごとに「好み」があります。

属性が同じならそのマスへ進めますが、そうでない場合は進めません。

両端から選んだカードはその階層ごとに保存できる枚数が異なるのですが、最初は2枚までつかわずにとっておくことが出来ます。

もし進めそうにないときは、その2枚を破棄してウジャドの眼カードを手に入れることによって1マス進むことが可能となります。

また、各階層ごとに指定された数のメジェド柱を立てなければなりません。

その柱を立てなければゴールが出来ません。

もしだれかが先にその階層でゴールしてしまった場合は、そのラウンド中にゴールから近くなければ失点になってしまいます。

「あ、もうゴールしたの!?大変!」という形で急速に他プレイヤーはゴールを目指します笑

IMG_1979.CR2

各階層毎にボーナス得点もあります。
つまり、これらのボーナス点やドラフトで相手の行動を予見しつつ、メジェド柱を良いところ(他プレイヤーにとってはやなところ笑)に立てていくということが出来ます。

端的なシステムの説明になりましたが、各階層毎にこれらのプレイを繰り返してゴールを目指して、最終的な貢献度をクリアした方の勝ちです。

感想

IMG_1992.CR2

次回はリプレイ記としてもう少し詳細を含めて記載しようと思います。

ひとまずこのボードゲームの魅力が伝われば切に思います。

本ボードゲームでは初心者に対しても愉しめるシステムの作り込みが強い印象です。

そもそもドラフトの持つ短所の解消を考慮されて作られております。

強いカードのみを選択していくことの人の意思を介さない単調さや、他人に渡さないようにするカットピックの解消(これが顕著なためドラフト式の好き嫌いが分かれる・・・)等が感じれれました。

製作者さまからは上記と似たような意味になりますが以下の通りお話を頂いております。

ドラフトが持ついくつかの課題を解決したいなぁと思い

本作を制作しました。具体的には2点

・カットピックを強いられる不条理さ

・カードプールは把握しろ!の初心者お断り感

更に、カードピックを制限することで

・初心者には選択肢に対してしっかり考えられる

・上級者には制限による、他プレイヤーのコントロールが出来る

というように、いろんな幅のプレイヤーに楽しんでもらえるように制作しました。

全てを実現できた!とはなかなかいえませんが

他には無いゲームに仕上がっている ので、是非遊んでみて下さい!!

ドラフトシステムをさらに熟考して制作された本作。

なかなか他では類を見ないシステムのため、まずはぜひプレイ(試遊)して頂くことをお薦め致します!

国内最大規模のアナログゲームイベント『ゲームマーケット』公式サイトです。
Sponsor