文句なし五つ星。流行りのシステムを洗練して仕上げた秀作「異世界ギルドマスターズ」

ゲームマーケット2019秋新作の異世界ギルドマスターズのレビュー及び感想。
拡大再生産を基本とし、カード構築、ダンジョン探索とシステムとテーマが見事なまでにテーマと沿った作品。面白いだけではなく、105枚のユニークカードなど、心身を削り労力を掛けた秀作。

はじめに

命題の通り、私がここまで絶賛するのは非常に稀だが面白いのだから仕方ない。

本稿の「はじめに」はあまり本作について触れておらず、いつも以上に小言も多いため上記目次の「システム」から読むことをおすすめする。

酒すごろく

私がゲームマーケットが好きな理由は玉石混合で様々なゲームが置いてある点だ。

というかそういう場が好きなのかもしれない。

京都の古物商巡りだとか、高知の朝市だとか、ハンドメイドマーケットだとか、歩いているだけで心高鳴る。

ここで目につくのはデザインもそうだが、下世話で恐縮だが価格は気になるところだ。

ゲムマでは予約したゲームだけでも数万になるのはよく聞くし、私もそうだ。

ふらっと訪れた方でも、気付けば5,000円近く買ってしまったということもあるだろう。

しかし、実際は通常の大箱が5,000円程度を考えればそこまでの出費ではないし、毎回言ってはいるが「自分だけの宝探し」としてはプライスレスだ。

実質無料である。

今回ご紹介するゲームの価格は9,000円。

この値段だけ見れば一般的に気軽に手を出せる価格ではないのは確かだろう。

通常の大箱があれだけ安く(5000円前後)日本で購入できるのは、世界的な流通量の結果であり、さらに日本はその恩恵を受けているだけに過ぎない。

というより翻訳も付いてこの安さはおかしい。本当にボードゲームを世に出されている企業の皆様には頭が上がらない。いつもありがとうございます。

ではゲームマーケットでドイツゲーム級の大箱をこの価格で出すとなれば、世界規模での販売を加味した大量のロットを製作しない限りはこの価格まで落とすことは難しいだろう。そのため9000円というのは妥当な価格帯なのだと思う。

しかし、前述の通りなかなか手にしづらいのも事実。

そのためゲームマーケットでは基本的には試遊を行い判断する。

高額になればなるほど下手に買ってしまって後々後悔するよりも初めからプレイをして納得のいく結果で購入した方がいいからである。

ただ問題なのはプレイ時間だ。

ゲームマーケットでは色々なブースをめぐるために一つのゲームに時間を費やすのは非常にもったいない。

ここにかなりのジレンマが発生する。

本作はデモプレイを用意しているが本来ならば最後まで実際に遊んで確かめてみたい。

他のゲームを諦めて本作にゲームマーケットの時間を割くか、それとも思い切って買ってしまうか、または諦めるかである。

しかも先ほど説明した通りこういったいわゆる重いゲームは、 大量に製作することが難しく、時によってはプレミアム価格になってしまい、二度と生産することができないゲームが数多く存在する。

それではもう遅いのだ。
こうして本当に面白かったゲームは人々の記憶から消えていく。

すると必然的にカードゲームが増えるのは仕方のないことだが、私はカードゲームしかない「ボードゲームの祭典」というのはどうも首を傾げてしまう。

前回の記事でも話したが、カードゲームなどの軽いゲームは、販売がしやすい。


運営側にとっては同じ料金であり、 出展者が多ければ多いほど場も盛り上がるのだから、重ゲーだろうが軽いゲームだろうが、ゲームマーケット運営側にとっては特に気にすることもないのかもしれない。

ボードゲームのカテゴリー、全体的なパランスなんぞあまり関係ないのだろうか。

関係あるのならば何らかしらの対策をしているはずだ。

重ゲーコーナーを設けたりなんてすぐ出来るだろうし、重いゲームにはブース料金がちょっと割安でも良いのでは、なんて勝手なことをつぶやいてみる。


全体的に重いゲームが増えればもっと「ボードゲームの祭典」として目立ち、カードゲームを販売している製作者様にとっても相乗効果があるように思う。

話は変わるが、私は制限のある中でいかに楽しいものを作るか、というものに日本人には向いていると思う。PC98やマリオブラザーズなど、よく話に上がるが、ボードゲームも「制限のあるゲーム」という意味では同じだ。

だからこそ日本のボードゲームは今世界的に注目されており、その発表の機会がゲームマーケットだ。
こういった重ゲーも増えていってほしいと強く願っている。

しかしながら、私は忖度なくゲームをレビューすることをポリシーとしている。

そのため本作もあらかじめ辛口のレビューをするということを伝えたら製作者の方から「存分にレビューください」というありがたいお言葉を頂いた。

期待に胸を膨らませながらゲームをプレイしたところ、これは参った。
批判するところなどどこにもない。

「おもしろい」

ここまで私が絶賛するというのは自分でも大変珍しいことだと感じている。

3時間ゲーム、そして9000円、これらの壁を難なく乗り越えるほどの、ありとあらゆる面白さのポテンシャルを秘めた本作を徹底的に紹介していきたい。

システム

まずルールとしてはテラフォーミングマーズのシステムに似ている。

しかしパクリというわけではなく、 テラフォーミングマーズの欠点や、このボードゲーム自身の面白さを余すことなく 楽しめる洗練されたシステムだ。

冒険者ギルドを結成し、伴に寄り添う受付嬢と仲良くなり、文明レベルが最高値に達する頃、名声点が高いプレイヤーの勝利だ。

基本的には拡大再生産を連鎖させ、カードをプレイするためのゴールドや探索に必要なコストである剣パワーを増やし、手札のカードを場に構築する。

連鎖で得た資源を使ってカードをプレイし、さらに生産力やアクションを増やす。

これらを繰り返していくうちに、自分が生産する資源が増え、プレイするカードも多くなり、一定のコンボを作ることができる。

ダンジョンを探索して手に入れる強力な資源や、強力なカードはゲーム終了フラグを加速させる。

そのため拡大再生産の頻度が多くなれば加速するようにゲームが終了する。

具体的なゲームの終了条件は、瘴気トラックの文明と瘴気濃度が隣接した時に フィニッシュフェイズ を全プレイヤーが行いゲームが終了する。

最後までハラハラドキドキ、相手プレイヤーがどのようにして終わるか、非常に気になりながらゲームが終わるのである。

準備

さて、細かいゲームシステムについて話していこう。

まず最初にレガリアカードと呼ばれる目的カードが2枚、そしてイベントカードが8枚配られ、イベントカードは1枚につき3ゴールドを支払うことで手札に加えられる。実はこのイベントカードはかなり豊富に種類があり、そのため一番初めでは何を選んでいいのかわからないかもしれない。

そのため最初にチュートリアルモードで遊ぶことで、大体のカードが何が強いか、どうやってコンボができるかなどがすぐにわかるためダウンタイムを短く、最初にやるならこのチュートリアルモードを プレイすることをお勧めする。

このレベルはチュートリアルモードではないものをレビューするのでご注意いただきたい。

このイベントカードが達成することによって資源が増えたり、 今まで行わなかったアクションが増えたりする。

今はこのゲームの肝と言っても過言ではない。

145枚のユニークカード

何より特筆すべきことはこの前105枚のイベントカード、それぞれにもちろん題名があり、異なるルビがあてられていたり、全てのカードにユニークテキストがあることである。

たくさんのユニークテキストがあることから、 他のプレイヤーがプレイしてる最中でもそのユニークテキストを見ることで非常にダウンタイムが短くなり、何より面白いフレーバーやテキストが多いために、 このゲームをいつでも盛り上げてくれる。 

実はこのイベントカードを選ぶ前にこのゲームの物語の要となる受付嬢を各プレイヤーで選択する。受付嬢はそれぞれ6人おり、どの人物も特殊効果を持っていて、 レベル3までレベルが上がるごとに特殊効果をプレイヤーにもたらすことができる。

特殊なアクションがあったりと様々である。

しかも品説明書の11ページにはこの受付嬢の出会いの物語も細かく記されている。

是非これらの説明書の物語を読みつつ、このゲームに没頭していただきたい。

ちなみに私の個人的なおすすめは異世界研究者のシオンである。

受付嬢 にはそれぞれ持っている資源や増える生産物など異なるために、 まずはこの受付嬢を基準としてイベントカードを選ぶことになるだろう。

また、この受付嬢には白い面と黒い面があり、それぞれイベントカード(ギルド)の目標を達成しやすい白い面と探索の達成がしやすくなる黒い面がある。

受付嬢の洋服の色も、この白い面と黒い面に合わせて変わることから彼女らのコスチュームの好みで選ぶのもいいかもしれない。

ゲームの流れ

さて、フェーズは全部で四つのフェーズに分かれている。 

1.情報収集フェーズ

2.アクションフェーズ

3.生産フェーズ

4.終了フェーズ

まず初めの情報収集フェーズでイベントカードを獲得する。

毎ターン山札から4枚が各プレイヤーに配られ、選んだ一枚ごとに3ゴールド支払う。

それぞれのカードには左上にプレイするためのゴールドと条件、そして右上に獲得したときに得られる条件が書かれている。

後は常時効果が得られるもの、 もしくは通常のアクションとは別にアクションが行えるもの、そしてプレイする時にえられる即時効果などの記載がある。名声点がついているものもある。

古代ゴーレムの墳墓であれば、 まずこのカードを場に置く条件として25ゴールド、 もしくは記載の通り25ゴールドに相当する剣パワーを使う。

このカードを場に置くことによってカード右上に記載されている歯車マークがあるものとして扱うことができる。

この歯車マークはカードをプレイするときの条件として描かれることがある。

例えば歯車マークが三つ以上なければプレイすることができないカードもなどもあるのでカード選びは慎重に行う必要がある。

さて、効果としては迷宮タイル(探索については後述する)を 無償で確認することができさらに望むならそのタイルを表にすることができる。

後は 剣の生産力が二つ増え、ゲーム終了時の条件である文明レベルが1進む。

また全プレイヤーが剣を一つずつ得ることができる。

これらのカードを獲得することによって色々とカードのコンボが狙えたり、自分だけのパーティを組むことができる。

例えば画像のカードを2枚を次のアクションフェーズでプレイすることができれば、探索を行うときに表にすることのできるカード、そして表になっていることで対策をする時に必要なゴールドが5少なくなるというコンボを作ることができる。

先ほども伝えたとおり題名と振られているルビがおもしろく、ユニークテキストもなかなか興味深いものばかりなのでこの辺りもチェックしていくと物語に没頭することができる面白いだろう。

次にこのゲームの要となるアクションフェイスについて説明していきたい。

アクションの種類としてはまずイベントカードのプレイ、 これは先程お伝えしたとおり条件を達成することでイベントカード自分の場に置くことができる。

別のアクションとしてここに置かれているイベントカードを特殊アクションとして使用することも行うことができる。

他のプレイヤーにも多くアクションを行うこと自体が非常に強くどのゲームでも有料なので是非これは積極的に利用していきたい。

他のアクションとしてレガリアのプレイ、これは各自自分の手の中に他プレイヤーから分からないように達成する目的カードである。

またグローバルレガリアと呼ばれる、共通の目的カードもあるので、これらもアクションとして達成することが可能だ。

先ほどイベントカードの使用方法についてお伝えしたがこのアクションの中で重要となる共通アクションについて説明していく。

共通アクションは全部で探索・建設・発展の三つである。

探索は冒険者チップと呼ばれるものが一つ以上なければ行うことができない。

共通アクションの発展を行うことで好感度タグを好きなだけ開放してそれと同時に冒険者チップを手に入れることができる。

高感度タグの解放にはゴールドが20金、剣が3パワー、ポーションが二つ必要などいろいろな条件がある。

お金持っていったら好感度が上がるし、 もちろん強ければ好感度も上がる、そして薬を使えば無理やり高感度を上げることができのだろう笑

高感度タグが開放すればするほど受付嬢のレベルがアップしプレイに対する好感度が高くなる。ここのテキストのフレーバーもかなり面白いのでぜひチェックしていただきたい。

もちろん高感度が上がることによって非常にプレイヤーにとって他のプレイヤーより優位に立つことができるので積極的に好感度上げていきたい。

また、好感度タグが解放していなければ、プレイすることのできないカードの含まれている。 この二人でお出かけ、のカードにはゴールドの生産力が増えるので、完全にヒモになっている。さらに彼女からポーションが出てくる。

なんてことだ。

さて、発展アクションによって探索ができるようになれば、迷宮に入ることが可能だ。

探索は外周から始めなければならない。

外周にある裏向きのタイル表にして、 探索を行うための探索コストを決定する。

探索コストはまず指定したタイルの表面に描かれている星の数、そしてその指定したタイルの周りの星の数で決定する。

例えば生産力のゴールドが二つ上がる画像中央ののタイルを探索する場合、周りの星の数は5個、自分のそのタイルの数は一個、 つまり星の数は全部で6個となる。

星の数✕5の剣orゴールドを支払わなければならない。
なかなかのコストである。
全部で30ゴールド、もしくは剣は一つで5パワーなので、剣とゴールドを組み合わせても良い。
もちろん剣だけでも可能だ。

画像中央のタイルを手に入れた場合、ゴールドの生産力が二つ増え、さらに歯車マークが自分の場に一つあることになる。

探索をする時は探索エリアの外周もしくは、自分のが探索したことを表す冒険者チップが置かれている隣接したタイルしか探索することはできない。

つまり無駄にいろんな外周を探索しても冒険者チップが色々な所に置かれてしまい中央に行くことができなくなってしまう。

中央にはラスボスがいるので名声点が得られやすいが、中央まで行くのにかなり苦労だ。

拡大再生産をするために最終的には中央に行けるのだが、ゲームの終了条件を確認しつつ慎重に行っていきたい。

この探索をした場合その探索したタイルの星の数だけ、終了条件が増加するので注意したい。つまり一番中央にある三つの星のタイルは、クリアしただけでかなり終了条件に近づく。というか多分終わる。

探索した場所は建設のアクションを行うことで15ゴールドを支払い拠点化にすることができる。拠点化することで隣接するエリアを他プレイヤーが探索したらポーションを得たり、探索することでえられている得点が2倍になる。

中央のエリアに近づくにつれ、得点が元々二つか三つあるものがあるので、 その2倍というのは非常に大きい。

まあ中央に行くのが非常に難しいのだが、これが非常に面白い。

他のプレイヤーがどうしても欲しいたいるというのはやはり皆が欲しいタイルだ。

だから深くまで探索せずにそこを拠点化することによって、他のプレイヤーからたくさんの恩恵を受けるというプレイスタイルもなかなか面白い。

さて最後に秘薬のアクションについて説明していこう。

ポーションマークがそのアクションなのだが、このポーションは通常あまり生産することはできない。カードをプレイすることで即時手に入れたり、 探索することで即時手に入れる。

公式では秘薬アクションだが、わかりやすいようにポーションアクションとして本レビューでは例える。

ポーションアクションは他のプレイヤーよりもアクションを増やすことができるので、なにより強い。

例えば1ポーションを支払うことによって8ゴールドへたり、3ポーションを支払うことによってカードのゴールドのコストを無償でプレーすることができたり、 本当に強い。

受付嬢にはポーションを生産できるものもいるから、なかなかお勧めだ。

このポーションアクションについては アクションフェイズ中、それぞれ一人しか行うことができない。

誰かが特定のポーションアクションを使えば、 そのポーションアクションはそのアクションフェイズ中誰も使うことができなくなるのである。

最後に生産フェーズを行い、プレイヤーはそれぞれ増やした生産力と同じだけの資源を獲得する。 

この生産フェイズによって、拡大再生産が繰り返されプレイするカードも幅広くなるのだ。

またターントラックと呼ばれるシステムがあり春夏秋冬、それぞれ生産力が増えるので、必ずゲームはゲームの終了を収束させるようになっている。

これらを繰り返しゲームの文明レベルと瘴気濃度が隣接して終了になった場合、フィニッシュフェイズを行い、名声点の高いプレイヤーが勝利する。

感想

このゲームの要はイベントカードと拡大再生産にある。

程よいインタラクションによってストレス無く最後まで美しくゲームが収束するのは本当に見事である。

画像の通り、最初にカードを選ぶのだが、「あの日の誓い」のこのカードを選ぶかどうか非常に迷った。

最初に生産するゴールドが増え、さらにアクションカードも手元に2枚増えることができる。しかし、 目的カードが2枚達成しなければ-2点という手痛いカードだ。

あの日の約束を必ず果たすてみせるよ、と言って最初のターンで場に出したものの、他のプレイヤーに見事に邪魔され達成することができなかった。

「ごめんよ。」

 しかし場は大きく盛り上がった。

このゲームの良いところは 2人から5人まで遊べるというところだ。

それぞれのプレイヤー人数で遊んだら、 二人も十分に楽しめるし面白い。5人も面白いが非常に時間がかかるので、 余裕がある時に遊びたい。

さらにこのゲームは慣れてくればたくさんのコンボが見つかるし、名声点によってそのギルドのランクも区分けされているので、バハムート級ギルドを目指すのも楽しい。

さらに上級者向けとして偵察隊ルール、探索タイルの先行予約のようなものが行えるようになり、よりこのゲームが緻密で奥深さが増す。

また高難易度のボスタイルも探索タイルに追加ルールとして配置することができる。追加ルールは色々とあり、レビューと一緒に記載しようと思ったがあまりにも長くなるのでこちらの追加ルールについては購入して是非遊んでみてほしい。

まさにボードゲーマーにとってイタレリツクセリのゲームだ

最初はいわゆる萌え系のため、 表紙を見た時にたじろいでしまったが、テキストフレーバーはしっかりとしており、本当にまるで異世界に来たかのような没入感に見舞われた。

もしあなたが国内で重いゲームをやってみたい、購入してみたい、異世界探索屋細いフレーバーテキストなど、 その世界観にたっぷりと浸りたいのならば、このゲームは非常にお勧めである。

テラフォーミングマーズに似ている部分があるため、私の方で事前にインタビューを行った。

システムとしてはテラフォーミングマーズとは似て非なるものだが、綺麗にまとまった本作は国内版のテラフォーミングマーズとしてひょ、やがては「異世界ギルドマスターズ」として認識されることだろう。

直接的な攻撃もきわどいラインで避けており、ゲームのシステムバランス、ゲームの収束、プレイヤー間のバランス、どれをとっても、何回プレイしても、おおよそダメなところが見えない。

もちろんデッキ構築という部分において、好みが分かれる部分ではある。

私はもともと非常に苦しいゲームが好きだが、本作はその苦しさもダンジョンの探索というところできちんとを表現できている。

とにかく国内で発売された中で「面白い」の一言に尽きるゲームだ。

ゲムマでは試遊もあるため、ぜひ遊んでみてほしい。

褒め過ぎか?私が単に好きになっただけなのかもしれないが、いや、面白いと思ったのだから仕方ない。

ちなみに箱を開けた側面にもイベントカード限定のキャラクターが紹介されている。

細部にわたるこだわりに、拍手。

インタビュー

さけ
さけ

存分に評価ください、とのことで、私は普段インディーズに限らずすべての作品で辛口だと認識しており、「ヨシ、お言葉に甘えよう」と思いましたが、本作には参りました。

とても面白く、非の打ち所がありません。

もちろん細かい「ちょっと見づらいところ」部分はありましたが、それは揚げ足を取るレベルで、システムの面白さからなんの障害にもなりませんでした。

いくつかインタビューさせてください。

さけ
さけ

それではまずこのゲームを制作された経緯を教えてください

六角えんぴつ
六角えんぴつ

少し長くなりますが、4年ほど前、初めてボードゲームを作るにあたり、和製ファンタジー(つまりライトノベル層)を扱ったものが少ないと感じておりました。自身がこのジャンルが好きということもあり、当時盛り上がっていた異世界転生を題材として上梓した『オレとオマエの異世界転生』は、非常に好感を持って受け入れてもらえました。

『オレとオマエの異世界転生』は第二拡張まで制作したのですが、内容が「チート能力で魔王を倒せ!」というものだった為、異世界ものの大きなジャンルである「内政系」に全くタッチできませんでした。そのため、次作は「組織を発展させる異世界ファンタジーにしよう」と決めました。

『オレとオマエの異世界転生』は第二拡張まで制作したのですが、内容が「チート能力で魔王を倒せ!」というものだった為、異世界ものの大きなジャンルである「内政系」に全くタッチできませんでした。そのため、次作は「組織を発展させる異世界ファンタジーにしよう」と決めました。

ちょうどその時期に「テラフォーミングマーズ」というゲームに出会い、そのシステムに完全に参ってしまって基礎に組み込んだ次第です。

 
さけ
さけ

テラフォーミングマーズについてどう思われますか。

テラフォーミングマーズのようなプレイ感でしたが、しかし、これは真似ではなく、きちんと異世界ギルドマスターズとしてのゲームシステムとして確立しており、似て非なるものでした。

このあたりの差別化など、非常に苦労された部分だと思いますがいかがでしょうか。

六角えんぴつ
六角えんぴつ

テラフォーミングマーズは、今でも最も好きなボードゲームです。もともとTCGを長くやっていて、カードを沢山使うゲーム(ドミニオン、レースフォーザギャラクシーなど)に馴染みはあったのですが、ランダムに配られるカードでコンボを組み、生産力を強化して火星を開拓する、というシステムは衝撃でした。

『異世界ギルドマスターズ』の制作は、いかにテラフォっぽさを無くしていくか、という流れとほぼ一致していて、システムの善し悪しではなく、私と一緒に遊んでくれる皆さんの「好み」に沿ってひたすらに調整していきました。テストプレイは4,50回ほどやりました。結果、ひたすらアッパーに、派手さのある拡大再生産ゲームになったと思います。

さけ
さけ

ゲームバランスについて

3人でも4人でも楽しい、ゲームバランスの調整も素晴らしいものでした。

このあたり制作の難しさ等、詳しく教えてください。

六角えんぴつ
六角えんぴつ

ゲームバランスについては、カードの調整に一番時間を掛けたと思います。二週間で2回、全カードを作り直したりもしました。また、手札でコンボを続けている限りはインタラクションが薄くなるゲームなので、迷宮マップでの競り合いの見通しを良くして、また点数をそちらに多めに配分することで「探索もしなければ勝てない」バランスを作ることが大変でした。

人数対応に関しては、最初から2~5に対応したシステムにするのは決めていましたので、後から苦労したことはそれほどありません。重量級ゲームで5人対応は珍しいと思いますが、身内のゲーム会が5人集まったとたん、皆で遊べるゲームが少なくなるので、そこにスッとこれを出してテストしてもらう、という都合からです。おそらくボードゲーマーの皆さんにも同じ経験がある方は多いのではないでしょうか。

さけ
さけ

強すぎるこだわりについて教えてください。

全てがユニークカード、テキストというのは相当な労力だったかと思われます。

ほとんどの方がなし得なかった、文字通りここまでこだわり抜いた理由、教えてください。 

六角えんぴつ
六角えんぴつ

せっかくの高い買い物なのだから、何度も遊んで欲しい、ということに尽きます。フレーバーテキストも、ゲーム性とは関係ないところでも楽しんで欲しい、ということで入れました。「このカード(フレーバーが)面白いから使ってみたい」と思っていただければ狙い通りです。

ただ、最初は全カードにフレーバーテキストを入れる予定はなかったんですが、2019春のゲームマーケットで試遊してくださったファンの方にフレーバーを気に入ってもらえて、つい調子に乗って「全カードにフレーバーを入れます」と言ってしまったので、後に引けなくなった感じですね。8割まではスッと書けたんですが、終盤は苦労しました。

さけ
さけ

キャラクター・テキストで一番好きなものはなんですか?

六角えんぴつ
六角えんぴつ

キャラクターでは受付嬢の「押しかけ少女 ミーシャ」がウザ可愛くて好きです。デビュー作の『オレとオマエの異世界転生』で使用したキャラクターをネームド(名前付き)にしたキャラなんです。オレ転をプレイしてくれた方は印象に残っているかもしれません。

イベントカードだと「異世界技術解析チーム(ルビ:いつもたのしそうなひとたち)」が好きですね。ルビで遊ぶのはライトノベルの革新的な発明だと思っています。このルビが書けたときは嬉しかったですね。

さけ
さけ

拡張の制作予定はありますか?

六角えんぴつ
六角えんぴつ

制作に向けて動き出してはおりますが、本体の売れ行き次第ですね。もし再版できるようであれば制作しようと思っています。ただ、細かい拡張を出すことの面倒さは前作で思い知ったので、出すとすればボード複数枚を含んだ大型のものになると思います。

さけ
さけ

9000円という値段

大変不躾な質問ですが、この9000円という値段はゲムマでは非常に高価なものです。

しかしながら私は、コンポーネントの量や労力、面白さと比べたら妥当か、むしろ安いくらいだと思います。

価格設定についてもなかなか苦労されたかと思われますが、この価格設定を決めた経緯についてお教えいただけないでしょうか。

(企業秘密でもかまいません)

六角えんぴつ
六角えんぴつ

これには偉大なる先輩がおりまして、サークル「杓子兵器」さまの『アリアドネー』というゲームなんですが、お陰でこの価格帯でも、コンポーネントがしっかりしていて面白そうであれば、買っていただけるということが分かったので本当に助かりました。(『アリアドネー』もRPG好きにはたまらない素敵なゲームです)

あとは製作原価にイベント費用、イラスト代などを勘案して、多少の利益が出るように価格設定しました。決め手になったのはテストプレイヤーさんの「お前が拡大再生産しないでどうするんだよ」という一言で、あーそりゃそうだ、と。

さけ
さけ

最後に、皆様に向けてメッセージをお願い致します

六角えんぴつ
六角えんぴつ

私の「好き」を全力で詰め込んで作ったゲームです。よろしくお願いいたします。

ゲムマ情報

異世界ギルドマスターズ

デザイン蜂月
イラスト双巻
人数2~5人
時間180~240分
年齢12歳~
価格9000円
発売2019秋  土-N14 体験卓あり
予約https://docs.google.com/forms/
d/e/1FAIpQLSdFkt
WXyLufIR1_J2fmNeGW7wwx7ex8zJ
EI4jIoPntxIuInJg/viewform
3行で説明1超アッパー系拡大再生産!!
3行で説明2カードコンボでギルドを発展させて
3行で説明3金の力で迷宮を攻略せよ!!

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